「かえる」といえばゲテモノ扱いされ食べ物にすれば気持ち悪いと言われ。
触れればヌルヌルして気持ち悪いと言われます。
理科の実験で解剖する際かえるを使用することも多く(今の時代あるのかな?)どちらかというと嫌われ者的立ち位置です。
ですが、かえるは回りを見渡せば想像より私たちの心に溶け込んでいて様々な場所でマスコット的な存在として可愛がられています。
例えば、コルゲンコーワの「ケロちゃん」、ど根性ガエルの「ピョン吉」、けろけろけろっぴの「けろっぴ」、ケロロ軍曹の「ケロロ軍曹」、どこでもいっしょ「リッキー」、クロノトリガーでもかっこいい戦士として「グレン」などかえるキャラとして愛されるキャラクターは思いのほか沢山います。
そんな中、私はまたかわいらしいかえるが主人公のゲーム見つけてしまいました!
それが今回紹介する絵本の世界のようなファンタジー世界を舞台にしたレトロゲームです。
クリックすると拡大します
・かえるの絵本 〜なくした記憶を求めて〜
ジャンルファンタジック育成RPG プレイ人数1人・ビクターインタラクティブソフトウェア
・インフィニティー
・1999年10月21日
・PlayStation(プレイステーション)
・無
このゲームは、主人公のかえるが人間の姿でいられる1年の間に、いろいろな体験、冒険をして自分の本当の姿を見つける物語に旅経ちます。
かえるでいた事の意味、人間になることはかえるではない本当の自分とどう関係があり向き合っていくのか。
かえるが人間でいられる1年間をどうするかプレイヤーにゆだねられる分岐方式採用です。
かわいいキャラクターや少女漫画のようなビジュアル、セリフ回し、イケメンボーイズとの恋愛要素も含み女性にもおすすめでき、女性からの支持も高いゲームです。
・偏ったビジュアルではなく男女のキャラクター共に個性的で男性も女性も楽しめる世界観。
・絵本の数だけマルチエンディングが存在し物語を彩ってくれます。
・主人公は男女共に選択でき性別によってキャラクターとのコミュニケーションも変わり恋愛関係にも発展。憧れのあの人とあんな関係にも?
ストーリー
うつくしい自然にかこまれた、コロナという街の近くに、名もないちいさな森がありました。
そのちいさな森の奥には、一匹のかえるがおりました。
かえるには、名前も過去もありません。
なぜなら、かえるは記憶をなくしていたからです。
かえるは、ほかのかえるとはなれて、いつもひとりぼっちでした。
その日も、かえるはひとりぼっちで、池のまわりで遊んでいました。
そこへひとりの老人がやってきました。
その老人は、かえるを一目見るなり大変おどろきました。
かえるに、なんらかの呪いがかかっていることが、わかったからです。
老人はかえるをつれていくことにしました。
じつは、この老人は森の神殿に住む、ラドゥといういだいな賢者だったのです。
ラドゥはかえるにいいました。
「おまえは、ほんとうはかえるではない。呪いの力で、このような姿になってしまったのじゃ。
ワシの力で人間の姿に変えてやろう」
こうして、ラドゥの不思議な力で、かえるは人間の姿へと変わることができたのでした…。
かえるの絵本 〜なくした記憶を求めて〜の説明書より
かえるの子は人間にかえる…その攻略期限は1年間!
主人公のプレイヤーは人間となり「RPGパート」と「育成パート」を繰り返し物語を進めていきます。
かえる(主人公)は人間となるのですが男性、女子キャラクターどちらかを選択して物語を開始します。
男性との恋愛要素を楽しみたい女性のみなさんには女性を選択することを強くおすすめします。
男女で能力に差はないですが会話内容が違っているためゲーム本編プラスでもっと楽しくなりますよ!
さらにRPGの醍醐味「職業」選択を行います。
職業は10種類の中から選びます。
ステータス特性もありますが本作は職業ごと特殊な技能があり実際冒険するフィールドに影響を与える職業もあります。
物語の拠点は様々な冒険者が集まる「コロナの街」が舞台となります。
コロナの街は様々な冒険者がいます。
この冒険者達と冒険とコミュニケーションで絆を深めていくことができます。
RPGは育成要素があり戦闘を繰り返し行い経験値でレベルアップしていきます。
ですが本作の成長方法それだけではありません。
育成パートでは仕事を行うことでお金を稼ぐことができます。そのお金を使用して訓練を受けることで能力値を上げることができます。
訓練、仕事を行うことでの「疲労値」も存在し、「休養」を行うことで体調の回復が行えますが、その分体がなまってしまうのか能力値が下がってしまいます。
能力アップと休養はそれぞれお金と能力ダウンの対価を払い行うため能力アップと休養のバランスが重要になってきます。
しかも訓練は戦闘と違い狙った能力を育成しやすいですが、失敗して能力が下がることもあるので過信は禁物です。
パワプロシリーズのダイジョーブ博士みたいな莫大な能力を手に入れるチャンスと共に訪れる失敗した時の巨大な負債のギャンブル要素。
ギャンブル要素と言えば「ミニゲーム」も存在しミニゲームで高得点を出すことで能力値を多く獲得ができる。
また仲間とのイベントが発生することで体調が回復、経験値取得などイベントを行うことで友好度やコミュニケーション要素以外にメリットが多く積極的に仲間とのイベントを発生させましょう。
1年間という時限的な要素があるため効率的に攻略を進めていく必要があります。
ですが様々なイベント、楽しい要素があるのでついつい寄り道をしてしまいます。
いったい自分は何者なのか絵本が作り出すそれぞれのエンディング
上記でも記述しましたが、RPG要素以外にも仲間の友好度が存在します。
この友好度が時には好感度となり恋愛要素へと発展させることができるのが本作の違った楽しみの一つでもあります。
仲間として冒険を重ねる内に段々芽生えてくるのは尊敬ではなく愛の感情かも?
本作のキャラクターデザインはアニメ「めぞん一刻」、「うる星やつら」、「きまぐれオレンジ☆ロード」、「機動警察パトレイバー」など恋愛要素も強いアニメーションんどでキャラクターデザインを務めた「高田明美」。絵本イラストは淡い色で柔らかいタッチが特徴のイラストレーター「川崎由美子」がそれぞれ担当している。
クリックすると拡大します
そのためパッケージや絵本、ゲーム内で動かすキャラクターは2頭身だが立ち絵などはリアル調であり、パッケージとイメージが違うかもしれない。
しかし、こと恋愛要素やコミュニケーション要素となるとこのリアル調の立ち絵が活きてきます。
立ち絵により2Dキャラクターが生き生きと表情を変え感情豊かに会話を楽しむ要素がプレイヤーを引き込む一つの要素として確立されています。
それにイケメンの多いこと。女性イラストレーターだけあってまるで少女漫画から出てきた王子様のようなキャラクターたちばかりで女性にはたまらないでしょう。
酒場のマスターですらこのイケメンオーラ!
マーロに至っては美少女と見間違うほどの美少年っぷり!俺とか言わなきゃ勘違いして惚れてまう!
本来の自分探しの目的すら忘れてしまうほど育成要素やコミュニケーション要素にハマってしまいます。
そして思い出す…「恋愛しても1年後このままだとかえるやん」と…きっとかえるになった私を見て彼は幻滅するだろうな…と変な乙女心も出しつつ男気溢れるがっつり戦闘も楽しめる。
ファンタジーとしても乙女ゲームとしても後世に語り継ぐべき見本のようなゲームでもあり、乙女ゲームの開発者など影響を受けた方いらっしゃるのではないだろか?
クリックすると拡大します
男性諸君も安心されたし!かわゆい女の子たちも登場するよ!
自分探しを忘れてしまった心を開発者が呼んだかのように絵本には主人公以外にも仲間のストーリーの絵本も存在し、条件を満たすことで閲覧が可能となります。
このように自分本位の冒険も良し、仲間思いの冒険も良し、誰かと恋に落ちても良しのマルチエンディングがプレイヤーに用意され繰り返し攻略することで絵本が追加されていきます。
絵本の題名は自分で決めることができる。自分だけの物語を作ることへの没入感。
プレイヤー自身に絵本の題名を決めてもらいその名前がかえる自身が本当の自分を表現した一つのマルチエンディングなのかもしれませんね。
まとめ
RPGとしてもしっかりした作りであり、女性向けでかわいらしい2Dキャラクターに立ち絵のイケメンっぷり。
意外と女性からの熱い評価が多そうなゲームですがゴリゴリに乙女ゲームというわけではないのでファンタジーRPGとしては男女ともに評価される珍しいゲームではないでしょうか。
そのため男女ともに票が集まりアーカイブス化が期待される一本となります。
私自身もザ・ファンタジーの毛色が強いRPGは久しぶりにプレイしましたが想像していたよりも主人公がかえるというインパクトよりも街の人々のキャラクターとしての個性が強くかえるがかえるであることも忘れてプレイに夢中になってしまいました。
しょっぱなかえるであることを相棒のおかげで思い出しちゃうんですけどね!人間になってもかえるの体臭してんのかな?
考えてみたらかえるの鳴き声の「ゲコ」から濁点とコに一本線いれて丸みを持たせて「ケロ」って言った人天才やな!一気に親しみやすく可愛くなった!
それでは次もね~