テレビに出たい、テレビで稼ぎたいと思ったら、製作や企画、プロデューサー、そして芸能人になって稼ぐほかありませんでした。
しかし、それが近年崩れつつあります。
それがYouTubeの存在です。
近年では動画配信サービスは様々あり個人でもテレビ番組のチャンネルを持てる時代になりました。
規模は国内さらには全世界に向けて物凄い規模で配信することができるのが今の動画サービスの凄い所です。
今回紹介するレトロゲームはそんなYouTuberの先駆け、全宇宙を舞台にテレビ配信を繰り広げるバラエティ番組ゲームです。
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・スーパーギャルデリックアワー(Super Galdelic Hour)
ジャンルサイケデリックTVショウ! プレイ人数1~2人・エニックス
・エニックス
・ 2001年3月29日
・PlayStation2(プレイステーション2)
・無
・ケモナー女子が4人?も登場するアイドル運動会ゲーム。
・写真撮影などご褒美モードも抜かりなく実装。
・コスチュームが豊富で着替えをさせることができる。
ストーリー
全宇宙に向けて「スーパーギャルデリックアワー」発信!!
とある宇宙の出来事。
あるひょんなことから、宇宙を放浪する科学者「SISTA(シスタ)」がとんでもないものを発見!
なんとそれは「キュートロニックウェーブ」といって物質に生命を与えてしまう電波でした!!
人形に電波をあててみると、なんと人型のかわいこちゃんに大変身。
ここにQTS(キューティース)が誕生しました。
しかし、見た目の可愛さとはうらはらに、助手をやらしてもダメダメの4人。
食費もかさんで研究費も底をつきる有り様。
何とかしなければ路頭(宇宙)?に迷うと一念発起。
ひらめいたアイディアが、何と宇宙船を放送局にして、QTSを使ったお茶の間ゲリラ放送で稼いじゃおう~って感じ。
かくして、SISTAはゲリラ放送局「QTS JACK TV」を開局。
謎の子供向けバラエティ番組「スーパーギャルデリックアワー」を無差別オンエアーすることと相成りました。
はてさて、QTSはしっかりやってくれるのでしょうか…!?
「スーパーギャルデリックアワー」説明書より
全宇宙を視聴者にして資金難をババッと解決!誕生!QTS JACK TV!
本作は電波から生まれた4人?のQTS(キューティース)が資金稼ぎのためにテレビ番組をやっちゃお~というゲーム。
基本的には11種類のゲーム集とあまり珍しいものではありません。
ですが、本作はそのぶっ飛んだ世界観や、設定、デザイン、曲などで一部でバカゲーとして異色の存在となっています。
文字はカラフルポップ、彩色は少しどぎついが正にギャルといったファッション。
そして女の子的かわいいを全面に押し出したビジュアル。
でも決して男受けも悪くなさそうなデザインをしていてビジュアル面でのインパクトがあります。
しかし、ポップ感とサブカル感を出そうと思ったのでしょうが個人的にはかけ声が短縮英語で違和感があります。
例えばミニゲームが始まる時のかけ声で「レディー…ゴー!」なのに対して本作では「レディ…ゴ!」、「ラウンド1」を「ロウンドワ」など日本語読みという良くも悪くもバカゲー異色感を要所要所に散りばめられています。
本作は主に一人プレイ、ストーリーモードである「スーパーギャルデリックアワー」と1~2人で自由にミニゲームを選択して遊べる「VS QTS」の2つのモードがあります。
「スーパーギャルデリックアワー」はシスタが発案したテレビ番組で4人のQTSにアイドル運動会な内容の競技をさせ、競わせる番組です。
果たしてこの異色の番組でどれだけ視聴率を取れるかがプレイヤーの最大目標。
ムフフもあるよっ!
ご褒美満点!宇宙最強のアイドル運動会!
さあさあ始まりました、「スーパーギャルデリックアワー」。
司会進行はスペーストラベリング科学者でもあり、本番組の司会者兼オーナーである「シスタ」を中心に電波から生まれた4人?の生命体「QTS(キューティース)」でお送りします。
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プレイヤーはこのQTSの4人の中から1人を選んで自分の分身としてゲームに挑戦し番組を盛り上げていきます。
競技を行う上で能力の差はないですが、その代わりどのキャラクターも個性派ぞろい。
「COCO(ココ)」元キツネの人形でクールだが出たがり、ドジっ子という矛盾した個性の持ち主。
「TOKO(トコ)」元ウサギの人形で子供っぽいけどしっかりものでクールなCOCOに憧れている。
「NEKO(ネコ)」元ネコの人形で一番元気でぴょんぴょん飛び回って表情豊か。個人的に一番好き。
「KUMA(クマ)」元クマの人形でシャイな引っ込み思案。しかしQTS1のナイスバディでSISTAのお気に入り。
この4人をまとめるのが「SISTA(シスタ)」。
口は多少悪く、自分の美貌に絶対の自信があり、QTSと張り合っていますが、研究費の一環とはいえQTSの面倒をちゃんと見てお金を工面しようとする肝っ玉ねーさん。
ちなみに小ネタとしてQTSのトイレ事情はQTSはパチンコ玉大の玉状の排泄物を出し、匂いはラズベリーの香りがするそうです。
アイドルはウ〇チしないって感じ?
番組は4種目+人間大砲で放送1回分、1チャプター。
チャプターを6週することで1クールとして番組を放送します。
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4種目中3勝したほうが人間大砲のボーナスステージに挑戦できます。
1.尻相撲(HIP SUMO WRESTLING)
プール上の浮島でドン尻対決!
アイドルバラエティには必須の番組!
2.ボクシング(ECCENTRIC PUNCHER)
ガチのボクシングじゃないから痛くないように大きめのグローブで殴り合い。
KOか判定で勝敗がつく。
3.ナワ飛び(ROPE JUNMPING)
ひたすらジャンプして回数を競うゲーム。
4.くるくるボルト(GO!GO! ROLLING)
巨大なボルトを回転させて上下に移動し、上下にあるチャイムを多く鳴らせたほうの勝利。
5.木こり(HI!HO! WOODSMAN)
制限時間内に早く木を切ったほうの勝利。
上下するヒットゲージは大きいほど多く切れる。
6.パイ投げ(QUICK DRAW A PIE)
GO!のタイミングでパイを相手に投げつける。
GO!のタイミングなどはフェイントがあるので注意して聞いていること。
7.水上騎馬戦(POOL RIDERS)
騎馬戦なのに金魚に乗りながら相手を落とすゲーム。
GO!の合図と同時に指定されたコマンドを素早く入力した方が勝利する。
8.ビーチフラッグ(BEACH FLAG)
合図と同時にビーチフラッグめがけて砂浜をダッシュ。
9.シャボン玉コトバ集め(BUBBLE PANG!)
上から落ちてくるアルファベットが記されたシャボン玉を割って指定の言葉を作り、制限時間内に多くの言葉を作れた方が勝利。
10.モグラたたき(WHACK A MOLE)
2つの穴から出てくる「モグラ」を叩くゲーム。
モグラ以外もフェイントで出て来て、叩いてしまうとお手つきとなる。
11.人間大砲(LUCKY CANNON)
レギュラー4競技の勝者のみ挑戦できるゲーム。
人間(自ら)を大砲にして的にめがけて発射するボーナスステージ。
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ゲームは終了するとリプレイモードがあり振り返ることができます。
その中で注目の機能は「QTS SHOT」いわゆる「スクリーンショット」。
この機能を使ってQTSのあんな姿やこんな姿を撮影することができます。
今では当たり前の機能ですがこの手のアイドル運動会には欠かせない機能ですね。
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結構サービス的アングルも多く、ムフフな要素を意識して作られています。
本作は番組の最後で稼いだ得点(QP)を使用してお買い物ができます。
お買い物は主にコスチュームでQTSたちの衣装をチェンジすることができます。
ゲーム→着替え→ゲーム→撮影と繰り返し遊べる要素が盛り込まれているのが良いところですね。
まとめ
アイドル運動会を異色のかたちで表現したのが本作「スーパーギャルデリックアワー」です。
PS2より前の時代は意外とアイドルゲームはそれなりにあった時代。
そのほとんどは実写でしたが本作はヴァーチャルYouTuberの先駆けとも言える(それともアイドルマスター?)作品になっています。
もっと言えばきゃりーぱみゅぱみゅのような不思議な原宿系かわいさを先取りしてる感もあるゲームです。
それでは次もね~