【青の6号 歳月不待人】アニメの前日譚はゲームで語られる潜水艇とある男の物語

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」アドベンチャーパート

潜水艦のアニメ作品と言えば最近では「蒼き鋼のアルペジオ」を思い浮かべるでしょう。

そんな中テレビアニメ化は残念ながらされなかったがOVA作品ながらその世界観とデザイン性、世界初の試みで注目を集めた作品を知っているだろうか?その名も「青の6号」。

OVA作品としては異例のゲーム化2本という露出度の割に優遇された作品です。

優遇されているといってもえこひいきではありません。

今回のレトロゲームは2本のゲーム化の内の一本。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス
「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」表紙 「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」裏表紙

・青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE

ジャンル海洋サルベージアドベンチャーゲーム

プレイ人数1人

・セガ

・まるばつ組

・2000年12月7日

・Dreamcast(ドリームキャスト)

・無

本作のセールスポイント

・アニメ「青の6号」も前日譚を楽しめるオリジナルストーリー。

・「GONZO」制作によるハイクオリティな新作アニメパート。

・青の6号の舞台である海、海底を自由に探索でき、搭乗する小型潜水艇には豊富にカスタマイズパーツが用意されている。

青の6号の世界観の中で「アドベンチャーゲーム」として「潜水艇探索アクションゲーム」として楽しめる「海洋サルベージアドベンチャーゲーム」です。

サルベージとは海中に沈んだものを引き上げること。

これだけでもお宝探しのワクワクで作品が楽しみになるでしょう。

探求は夢、探索はロマン、発見は更なる探求。

さあ未開の海底へ!

ストーリー

20世紀末。地球の人口は増大し、環境破壊は深刻の度を極めていた。

人類は、地球最後のフロンティアである「海」に、その生存の希望を求めた。

その最中、各国間の様々な国際問題や、海上および海中での治安管理、環境保護問題などが表面化し、それらを一元管理する機関として超国家組織「青」が結成された。

「青」の創始者の1人にして忌まわしき反逆者、ゾーンダイクが仕掛けた全地球規模の気候変化(ゾーンダイク動乱)により、多くの大陸と、そこにあった都市が海中に沈んだ。

文明は停滞を余儀なくされたが、それでも人は生きていかなければならない。

かつてシンガポールのあった海域に、海上都市として誕生した「新世界」は、動乱前の人類の在りように最も近づいた場所といえる。

富める者、貧しき者。支配する者、される者。

そこにつけこみ、ひと旗あげんと目論む者。

行き場を失い、流れ流れて、しまいにここを訪れた者もある。

かつて「青」に在って、小型戦闘潜水艇グランバスの開発に携わり、エリートの名を欲しいままにした速水鉄も、おそらくは慢心が生んだ、一度限りの命令違反と、その結果としての挫折によりこうむった心の傷を癒すあてもなく、新世界に流れ着いたひとりである。

サルベージを生業としながら世界をめぐり、やがてたどり着いた新世界に根をおろしかけた速水だったが、運命がふたたび彼を時代の渦中に誘う。

謎の原潜X号と、これをめぐる事件の数々。

「青の6号」の突然の寄港と、それを追うゾーンダイク陣営。

新世界もまた、新たな動乱に巻き込まれようとしていた。

かつて恐れ、喜びを得、また悲しみにくれた同じ海で、速水はいつか傷心を癒し、新しい希望を見つけることができるのだろうか……。

青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE説明書より

 

青の6号とは

原作「青の6号」完全版下

クリックすると拡大できます

原作「青の6号」完全版上

クリックすると拡大できます

小沢さとる」原作で1967年に「週刊少年サンデー」に連載された。

1998年から2000年にかけて世界初のフルデジタルでGONZO制作によりOVA化された。

アニメーションの世界にも新たな歴史を刻んだ意欲作。

このノウハウが後に「ラストエグザイル」などでフルに発揮されている。

OVA「青の6号」

私が大好きなデザイナー「村田蓮爾」がキャラクターデザインをしていることと原作が古い時代の作品なので村田蓮爾によるキャラクターデザイン版のOVAが原作だと思ってしまう方も多いだろう。

物語は潜水艦による海中航路が発達した世界を舞台に、海中航路の安全を守る国際組織「」所属の潜水艦「青の6号」と、国際テロ組織「マックス」との戦いを繰り広げる。

バンダイビジュアル 2010年8月27日

サブタイトルは「速水鉄くんの日常?」落ちぶれ男のセカンドライフ!

本作はアニメ原作のゲームに多いアドベンチャーゲームではなく青の6号としても潜水艦ゲームとしても楽しめる作品です。

特に潜水艦で海底を自由に探検できる「サルベージパート」は青の6号の世界観そのままに潜水艦ゲームとしても完成度が高いものとなっています。

本作では青の6号を操縦できるわけではないが海底を探索をするなら小回りが利いたほうが良い。

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」グランパス・セーレ

そこで登場するのが2人乗りの小型潜水艇であり主人公「速水鉄」の愛機である「グランパス・セーレ」。

私はグランパスのデザインが好きでこの大きく羽を広げた曲線美と美しさの原点である「円」を多用した各パーツ、それはまるで海の飛行機でその潜水姿はまるで飛んでいるように優雅で気品があります。

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」キャラクター1

アドベンチャーパート」では青の6号本編から過去の速水鉄について語られる物語が展開される。

元国際海軍士官学校のエリートで「」の一員だったが命令違反により青を離れてしまう。

その後本編でもおなじみサルベージを生業に生活を始める。

海軍であったことサルベージを生業としていることから信じられないが「水恐怖症」である。

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」キャラクター2

そんな速水を中心として本編で語られなかった前日譚を新規アニメーション、シナリオで収録されています。

サルベージパート」では速水の愛機「グランパス・セーレ」に乗り込み海底を自由に探索することができる。

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」海底探索2

本作の目的はアドベンチャーパートの流れで様々な依頼を受け、サルベージ作業をこなすのが目的だが、目的を無視してプレイヤーが自由に海底散歩を行うこともできます。

セーレの操作は難しく良く言えばマニアック、悪く言えばゲームとして省いても良かったのではと思う操作性。

しかし、この操作性にはちゃんと理由がある。

それはセーレのカスタマイズ要素の豊富さにあります。

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」カスタマイズ

カスタマイズは「バンパー」、「エンジン」、「バッテリー」、「アクティブソナー」、「パッシブソナー」、「VRソナー」、「右・左外装ランチャー」、「ニードルガン」、「特殊装備」なんかもカスタマイズできます。

これだけ種類が豊富だとそれぞれを機能させるには簡単操作じゃ務まりません。

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」海底探索1

セーレのコクピットには「エンジンの回転数」や「速度計」、「機体ダメージ警告」、「深度計」、「照準」、「ソナー」、「バラスト浮力」また本作には「バッテリー」と「酸素量」の

概念もあります。バッテリーで機体が先にダメになるか、酸素で人が先にダメになるか。どちらか一方がかけてもアウトです。

海底探索では当然海の生き物たちと出会えます。

「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」海洋生物1 「青の6号 歳月不待人 TIME AND TIDE」海洋生物2

それも夢とロマンが詰まった海底。珍しい海洋生物が目の前を横切りテレビのドキュメンタリーで見るような神秘的で太古の生物のような不思議な姿を見ることができます。

海底の生き物らしくどれも海底で生きることを前提とした奇妙な姿でデザインされており探索のワクワク感を一層駆り立ててくれます

しかしワクワク感もつかの間、海底にはそんな私の海底のんびりライフなどゲーム攻略を邪魔する「」が存在します。

迎撃しても良いのですが所詮は小型潜水艇へたすると操作が慣れていない状態だとあっという間にやられてしまいます。

それに下手に逃げ惑うと酸素が尽きてゲームオーバーとなります。

上記でも記述の通りグランパス・セーレのシミュレーションゲームなんじゃないかと思わせるほどグランパス・セーレを自由に操作しカスタマイズすることができます。

まるでグランパス・セーレの試乗会をしているようです。

本作は原作本編のように硬派でありながらどこかゆっくり時間が流れるような些細な日常を切り取った小さな小さな物語です。

まとめ

本作は青の6号のスピンオフ作品のため広大な海の世界観とは程遠い。

しかしその反面、解放された世界観と海の深さを感じるほど良い閉鎖感。

狭く深くとはまさにこのことで宝石箱の中に放り込まれたようなワクワク感。

本作はアニメパートを突き詰めるのではなくて青の6号の小型潜水艇のアクションゲームとして突き詰めた作品です。

ゲームにする上でアニメパートを重視するとどうしてもゲームで出す意味というかアニメの円盤とは変わらなくなってしまいます。

逆にファンから言わせると青の6号を使っている意味がないと言われるほどアドベンチャーパートが薄味となっているのも分かります。

ですがゲームとしての面白さを追及したこの作品は青の6号の世界観を残しつつ「潜水艇アクションゲーム」として確立したものとなりました。

serial experiments lain」のようなアニメパート重視で評価された作品も有りますけどね…

あれはゲームディスクの姿を借りた極秘情報のデータディスクを疑似的に表現したという演出がありましたから。

長々と書きましたが上記で私が言いたいことは原作に興味がない方でも海底探索ゲームとしておすすめできるゲームということです。

もちろん原作ファンでゲーム好きならただのご褒美ですね。

それでは次もね~

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