【熱血親子】設定だけで熱い飯が食え血肉に変わる親子愛

「熱血親子」ステージプレイ7

ベルトスクロールアクションゲームは微妙だ。

面白くないから微妙かというとそういうことではない。

ベルトスクロールはあるジャンルのゲームの派生した作品ではないかと考えています。

背景はストリートファイターの背景がさらに横に長い感じで、攻撃方法は格闘ゲームのコマンドのように入力して行います。

そのため格闘ゲームのままベルトスクロールアクションを作ってしまうと敵との間合いを詰める動作も遅く爽快感がかけてしまう。

コマンドも複雑で数が多いと次々と現れる敵の数に対応できなくなってしまいます。

ベルトスクロールアクション格闘ゲームの要素を残しつつどこまでも進化しなければならない難しいジャンルのゲームです。

それだけに進化し続けるジャンルのゲームでもあり、シューティングゲームと肩を並べるゲームの王道ジャンルとも言えます。

しかし、時代の移り変わりと分かる人には分かる、ゲームファンなら分かるといった硬派な立ち位置であることから近年姿を消しつつあり、このジャンルのゲームはシューティングゲームよりも新作が出にくいのではないでしょうか。

そんな熱き思いがこもるジャンルのゲームであるベルトスクロールアクションゲーム。

今回のレトロゲームはその中からこちらの作品を紹介します。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス
「熱血親子」表紙1 「熱血親子」裏表紙

・熱血親子

ジャンルベルトスクロールアクションゲーム

プレイ人数1~2人

・セガ

・テクノソフト

・1994年12月3日(PS版)

・1995年7月21日(SS版)

・2017年9月27日(GA版)

・PlayStation(プレイステーション)

・SEGA SATURN(セガサターン)

・有(プレイステーションストア)

本作のセールスポイント

・ベルトスクロールアクションでは珍しく空中コンボの概念を取り入れた意欲作。

・個性的なステージ、設定、主人公・敵キャラクターが年代物のおバカ要素を出していて光るものがある。

・アーカイブス作品が発売されており17MBと少ない容量でダウンロードが可能。

出た時期やプレイステーションという次世代機の期待の範疇になかったためか少し古臭いジャンルであり、映像も次世代機で遊ぶには物足りないものとなっているためかプレイステーションのゲームとしては期待外れのゲームだったようです。

ですがそこはベルトスクロールアクションゲーム!後にファンの要望から2017年9月27日よりゲームアーカイブスで遊べるようになりました。

そのことから再度注目を浴びた本作ですが改めて評価すると新たな発見があるこのゲームの良さも日の目を見ることになります。

ストーリー

目指す彼方の敵は…ハラグロ野望を砕け 世界を救え燃えろ熱き血、熱血親子!!

 

日々野冴子、33才。都内某所に暮らす一見平凡な主婦である。

その彼女にある日の午後、思いもよらぬ不幸が降りかかった。

ハラグロ団を名乗る謎の一団が彼女を拉致したのである。

彼らの目的は一体なんであろうか?

なぜ彼女、日々野冴子を誘拐したのであろうか?

その理由は彼女の経歴にある…

当時、彼女がまだ嘉納冴子だった頃。

わずか12歳でマサチューセッツ工科大学の博士号を受領、17歳で彼女独自の理論で常温反物質核融合炉を発明、そして同年その功績を認められノーベル賞を受賞…。

それがもう一つの彼女の顔、天才科学者日々野博士。

秘密結社ハラグロ団は超秘密兵器完成の為、彼女のその比類無き頭脳が不可欠なのだ。

かくして日々野冴子はハラグロ団によって誘拐された。

ここにその所業の卑劣さに怒れる人々がいた。

冴子の夫、日々野乱童。娘、日々野理緒。そして冴子の研究助手美濃輪寅太郎。

3人はハラグロ団の悪の手から冴子を救出すべくその本拠地へと向かう!

果たして、彼らをどんな運命が待ち受けているのだろうか?

そして彼らは冴子を無事に救出し、日々野家の平穏な日々を取り戻せるのであろうか?

嗚呼、彼らの運命や如何に!?

熱血親子説明書より

 

空中コンボ炸裂!ありそうでなかった攻略要素が次世代的?

確かにグラフィックは次世代機にしては乏しいボリュームも今一つと言えるかもしれない。

なぜならアーカイブスで見ると容量がたったの17MB!私なんかは17MBであれが作れるんだと感心してしまう方ですがやはり消費者から見れば味気ないと思われてしまいます。

上記で格闘ゲームの要素がベルトスクロールアクションにはあると語りましたが空中コンボはなかったんですね。

「熱血親子」ステージプレイ3

敵がのけぞった際の連続空中コンボは珍しく、横と奥行の概念が主流のベルトスクロールアクションに一石投じる高低差の概念を取り入れたチャレンジ精神が次世代型だったのかもしれません。

「熱血親子」ステージプレイ2

それでもやはり高低差を取り入れすぎてしまうとただの横スクロールアクションとなってしまうため奥行の概念は残しつつ高低差といっても奥行概念は消さないように空中コンボという要素で何とかジャンルの在り方は保っている。

このあたり本当に楽しさを提供する開発者としては生みの苦しみと調整の苦しみがとベルトスクロールとしてのジャンル補完の苦しみ。

正に3重苦から生み出されるこのジャンルはそれだけに信者とも言えるファンが多く存在するのも納得がいきます。

本作はベルトスクロールアクションの基本は抑えているが何とも動きがもっさりしている上にグラフィックもお世辞にも良いとは言えない。

しかし、デザインについては個性的なものが多くタイトルの「熱血親子」から感じる通り、ドタバタなバカゲー臭がしてたまらない。

「熱血親子」ステージプレイ4

娘の理緒の身長や武器を見る限り明らかに敵の悲鳴すら上げられない断末魔が聞こえてきそうな位置に攻撃を加えているあたりバカゲー感の容赦のなさが伺えます。

「熱血親子」キャラクター2

この時代のキャラクターデザインの顔は幼いけど体系はモデル並みにきれいなデザインがギャップがあって好きだし、「村田蓮爾」や「司淳」の描くキャラクターの肌感に近い色合いは完全に私好みですね。

この時代って私は顔が幼いどころか年齢も幼かったんですけどね。理緒姉さんの方が圧倒的年上。

設定が熱血親子なのにシュールすぎる

「熱血親子」表紙1

熱血親子のパッケージを見ると親父とお兄ちゃんと妹?みたいな構図だが実はこれ親父と娘と妻の助手なんです。

妻の助手?妻はどこ?

「熱血親子」表紙2

実は普通にパッケージを見るだけではなかなか拝めない実は説明書の裏表紙にしっかりと描かれています。

これは助けに行くもの助けられるものの境界線を描いた演出なのか?

キャラクター紹介を見るとふとした衝撃的な事実が判明する。

「熱血親子」キャラクター4

ストーリーでも触れた日々野冴子は33才、娘は16才。つまり冴子は17才で娘を生んでいる。

更にストーリーに触れると冴子は17才でノーベル賞を受賞している。「ママでもノーベル賞」という快挙。

「熱血親子」キャラクター1

夫の乱童は19才で父親になっている。

少なくとも冴子は16才の時に娘の理緒がお腹にいたことになる。

出会いと接点が想像もつかない二人が結ばれているのを見るとストーリーを感じずにはいられない。

今なら色々と引っかかりそうなぶっ飛んだ設定がこのゲームの売りかもしれない。

敵の首領なんて「Mr.ハラグロ」ですよ!

ハラグロって内なる悪意なのに表にだしてたらもうそれは「肌黒」ですよ!

「熱血親子」アイテム

流石に回復アイテムのビールは乱童専用で流石にそこまではぶっ飛ばせなかった。良い子は「お酒は20歳になってから」を順守で!

といったようにそのぶっ飛んだ設定は攻略ステージにも反映されています。

「熱血親子」ステージプレイ9

例えばボスを倒したら突如床にひびが入りクジラに喰われる。

それだけでも衝撃なのに次のステージはクジラの胃袋の中。

胃液で溶かされそう。

しかし、胃袋の中ではたくましく生きる敵キャラクターたちが!

「熱血親子」ステージプレイ5

その中には敵キャラクターに習ったのか「ボクサータコ」が生息している。

「熱血親子」ステージプレイ8

体内をぬけるとクジラの上で大乱闘!

クジラで1ステージ使ってしまうバカさ加減と家族のためならと野原一家のように「日々野一家ファイヤー!」と叫びたくなるような大冒険。

バカさの中に家族の愛がバカバカしさすら愛する家族のために泥水でもすすってやるよ!と言わんばかりの特効親子。

助手の助手らしからぬ格好もなんだか家族の一員のようなフランクさが伺えます。

「熱血親子」キャラクター3

最初KOFのキャラクターかと思う程「ザ・80年代のストリート格闘家」って感じがしました。

だってキャップにTシャツ筋肉見えるように肩だし。穴あき手袋を付けてGパン。もうそのまんま。

しかも冴子の助手は後付け設定と思うくらい格好が乱童よりです。

「熱血親子」ステージプレイ6

「ライトセー…ゲフンゲフン!」時代を先取りした「スピリットセイバー村雨」を操るところも時代かぶれもいいところな「全身80年代」こと「寅太郎くん」。

寅さんか!この全身レトロが!

とか言いつつレトロに憧れる私からしてみれば少し羨ましい…

余談だが説明書のキャラクター設定に丁寧に性別が記号で書いてあるところが味があって良い。

黒幕も姿を隠しているがオスという事だけは教えてくれるのね。

こういったバカゲー要素が目立つとゲームの評価としてもふざけているか真面目に評価しているか分かれるもの。

評価したい要素という意味でバカゲー要素を取り上げましたが、ゲームの爽快感は何とも感じにくいところがある。

ベルトスクロールアクションには少なからずそういった面があるがやはり本作はもっさりしている。

冴子が発明した武器を使って戦う要素を光らせるのであればなおさらスタイリッシュな爽快感が欲しかったところ。

科学の力より熱血の重量感を優先した結果なのでしょうか。それか理緒のグラビティショックが常時付与されているのでしょうか。

世界観は好きですがゲームとして設定が面白いだけに「もう少し戦えた作品」と私は感じました。

ツンデレの人は愛をこめて「クソゲー」と呼ぶでしょうが完全に悪い意味じゃないだからね!

まとめ

ベルトスクロールアクションの良さは協力プレイにあります。

そのためアーカイブス配信などはネットプレイやプレイ環境が一人に制限されていることも多く本来の楽しみ方をできない欠点があります。

ベルトスクロールアクションでは2P協力プレイが用意されていることがほとんどなのでその楽しさをなくしてしまうだけでもプレイヤーにとっては大きな損失でしょう。

当時のゲームは当時のまま最大限に私達を楽しませてくれる環境を後付けではありますが、プレイヤー自身が用意することができます。

本作はアーカイブスでも配信されていますし安価で購入できるのでおすすめしたいのですがやはりあくまで腹の内は元版を推したい私。

しかし、ベルトスクロールアクションは近年マニアが多いことと希少性の観点からシューティングゲーム同様値段が高騰しつつあるのが現状なのでやはり万人にプレイして頂きたい私としてはアーカイブスがおすすめです。

横スクロールは未だ健在ですがベルトスクロールアクションは絶滅危惧種扱いの分野。

私たちが楽しんでる声を多く上げれば「あれ?ベルトスクロールアクション今きてるんじゃね!?」と開発者に思ってもらえれば相変わらずの少数生産でもこの分野を枯れさせないために今後も積極的にレビューしていこうかなと思う今日この頃。

本作は硬派な作品が多いベルトスクロールアクションの世界には珍しくタイトルが硬派ぶってるが中身がなんとも個性的な作品も珍しいのでベルトスクロールアクションの可能性を語る上で重要な一つの作品ではないかと思います。

テクノソフト 1994年12月3日

それでは次もね~

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