【鉄人28号】操作性、演出、重厚感、全てが進化してあの名作ロボット作品をアクションゲーム化!

男子たるもの必ず一度は夢見るロボット操縦。

それもラジコンやブリキのおもちゃではなく巨大ロボットを操作してみたい。

ガンダムゲームの登場でそれが叶ったかに見えたロボット業界。

しかし、少年時代夢見たロボットたちは超合金のように光り、ドラム缶のように厚く、ロケットのように飛び、プロレスラーのような溢れるパワー!

そうあのロボットたちを操縦してみたい…

今回紹介するレトロゲームはそんな少年時代の夢を叶えてくれるロボットアクションゲームです。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス

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・鉄人28号

ジャンル巨大ロボット操縦アクション

プレイ人数1~4人

・バンダイ

・サンドロット

・2004年7月1日

・PlayStation2(プレイステーション2)

・無

本作のセールスポイント

・巨大ロボットを遠隔操作するゲームで定評のある「サンドロット」が開発元の確かなクオリティ。

・鉄人28号の良さを存分に活かした鉄人たちの挙動、操作性、ギミックの変化。

・特撮のジオラマに入り込んだような昭和の世界観で街を破壊しながら敵を倒す爽快感。

ストーリー

日本の敗戦で終結した太平洋戦争。

戦争は、日本に大きなツメ跡を残した。

それから10年がたち、東京の街は活気を取り戻しつつあった。

今や、新しい建物が次々と建設され、大都市へと生まれ変わり始めていた。

ようやく手にした平和の中で、繁栄の道を歩む日本。

しかし、その平和を、再び脅かそうとする者たちがいた。

旧日本軍によって作られた不死身の兵士「鉄人」を手に入れ、世界を征服しようとするX団である。

鉄人の開発者・金田博士の息子”金田正太郎”は、鉄人28号を操縦してX団と戦うことを決意する。

日本の平和を守るために、

戦え!正太郎!!

戦え!鉄人28号!!

「鉄人28号」説明書より

鉄人28号とは

鉄人28号とは1956年「横山光輝」のロボット漫画作品。

太平洋戦争末期に大日本帝国陸軍が起死回生の秘密兵器として開発していた巨大ロボット「鉄人28号」。

鉄人を自由に操れる小型操縦器を巡って悪漢、犯罪組織の争奪戦に主人公の少年探偵・「金田正太郎」も巻き込まれていきます。

鉄人を手に入れた正太郎は、今度は鉄人28号の力で次々と現れる犯罪者や怪ロボットを倒して平和を守るために活躍するロボット作品です。

その人気の高さからおもちゃなど玩具、実写化、アニメ化、映画化など幅広く展開しています。

ゲーム化に関しては「ワンダースワン」と携帯、スーパーロボット大戦などにゲストロボットとして参戦している程度でそれ程多くはありません。

それだけに本作のPS2版はかつてないほど鉄人28号とマッチしたゲームであると自信を持ってオススメできる完成度を誇っています。

余談ですが主人公の正太郎は少年のように愛らしいさまであるショタコンの語源らしい…本当に余談ですね…

キングレコード 2016年3月23日

正にこのための一期一会!開発元が良マッチングすぎる!

本作PS2版のゲーム「鉄人28号」を制作する上で何が必要か。

どうしたら「鉄人28号」らしいゲームになるか。

それを考えた時に開発元の選定が重要だが今回このゲームに限っては間違いなく正解であり物凄く適任である開発元を選んだと言えます。

その会社の名前は「サンドロット」。

「サンドロット」はかつて「リモートコントロールダンディ」や「ギガンティックドライブ」など巨大ロボットの遠隔やリモコン操縦での戦いを題材にしたゲームを世に送り出している。

その完成度の高さは後の大人気シリーズである「地球防衛軍シリーズ」にもいかんなく発揮されています。

そのためこの起用はこれとない適任でありサンドロットにしか作れないといっても過言ではないぐらいニッチなゲームジャンルでもあります。

謎の組織「X団」の野望を打ち砕け!

敵に渡すな大事なリモコン~♪

鉄人!鉄人!早くゆけ~♪

昔のアニメ主題歌は分かりやすくてそのアニメにしか使えないものでド直球でたまに辛辣な歌詞が良いですよね。

本作は「ストーリーモード」と「チャレンジモード」、「対戦モード」があります。

「ストーリーモード」は2004年アニメ版をベースに制作されています。

本作は「鉄人28号」と主人公の「金田正太郎」で世界征服を企む謎の組織「X団」を名乗るタイツかサンタの防止のでかい版を被ったような昔の漫画にありがちの覆面集団の陰謀を食い止める物語。

ストーリーはボイス付きでアニメーションの立ち絵で繰り広げられる。

昭和テイストな絵柄がなんとも味があります。

鉄人ロボット紹介

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登場する鉄人28号や敵も含めたグラフィックデザインはリアルの質感に近く鉄人28号の青の肌色も濃すぎず、鉄の塊のようなすすけた青が鉄ボディの質感を上手く表現しています。

その質感は世界観と特撮のような土煙や爆発などの演出と合わせるととても見栄えが良くリモコン操作の為と奥で見ていても非常に画面映えします。

ストーリーモード」を進めると鉄人28号を強化できたり、チャレンジモード、対戦モードで使用できる鉄人が増えていきます。

チャレンジモード」はもしものシチュエーションで発生するミッションを好きなロボットを使って挑戦するモードです。

こういった原作付きのものでifストーリーやシチュエーションを実現できるのはゲームならではですよね。

チャレンジモードには公式HPで発表したパスワードを入力することでシークレットミッションを出現させることができます。

公式HPがいつなくなるかわからないので一応補完しておきます。

チャレンジモード:シークレットミッションパスワード

シークレット1BUCCHUS
シークレット2SUSPENSE
シークレット3MONSTER
シークレット4BLACKOX
シークレット5FRANKEN
シークレット6MAKIMURA

対戦モード」はPS2では珍しく4画面に分割した4人対戦が可能で複数人ならではの街の破壊をしながらぶつかり合う激闘を繰り広げることができます。

動け!飛べ!投げろ!鉄人!

鉄人28号といえばやはりリモコンを使用し鉄人を呼び出し遠隔操作で戦うというアクションをしてみたいものです。

そんな夢を叶えてくれるのがサンドロット。

ギガンティックドライブ同様に巨大ロボットを敵がはびこる街に呼び出し遠隔操縦を行い戦闘を行います。

従来のロボットアクションゲームのようには操作できずよりリアルに近い形で操作することになります。

ここを理解していないと通常のロボットアクションゲームを想像しているとつまらなく思えてしまうかもしれません。

しかし、それらが醍醐味であり鉄人28号のゲームとして見るとこれほど楽しいゲームはないでしょう。

その操作性はまるで本当にロボットを動かしているような感覚です。

もちろん効果音もこだわっているため鉄人が歩く度、攻撃する度倒れるたび、物を破壊する度に流れる地響きの重厚感は他のスタイリッシュなロボットゲームでは味わえないリアルがあります。

本作はギガンティックドライブなどでは手足が独立して動き操作するというガチマニア向けの操作でしたが本作は重厚感やリモコン操作の体感を残しつつ遊びやすい、操作しやすいように調整されているのがポイントです。

そのためギガンティックドライブで使用していたボタンを鉄人28号では別アクションの操作へ振ることでより鉄人28号らしさを表現したうえでの素晴らしい調整となっています。

ワンボタンで移動や転倒時の起き上がりができるのは大きいですね。

鉄人のアクションとしては移動手段として「前進」、「後退」またワンボタンでこれらが完結することによりスムーズな動きも取り入れておりギガンティックドライブでは弱かった横への移動手段として「サイドステップ」が可能となっており回避行動を行うことができます。

そして攻撃手段としては「パンチ」そして「必殺技」です。

パンチ」は4段階あり、「素早いジャブ」→「振りまわしフック」→「叩きつけるチョップ」→「左腕:アイアン・アッパー、右腕:アイアン・ストレート」と溜め攻撃を行うことができます。

特に4段階目のアイアン・アッパーとストレートが決まった時の爽快感といったら!

相手は同じ鉄人なのにバトルアニメのように派手にぶっ飛んで街の中を引きずるように地面を滑走する姿を見てぶっ飛ばした感がたまんない!

そして「必殺技」も4段階あり「突撃」→「フライングキック」→「ロケットチャージ」→「急降下」があります。

必殺技は通常攻撃よりも威力が高いのもそうですが上手く使用すると移動や回避に非常に役に立ちます。

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特に1段階目の「突進」は相手との距離を縮める手段として有効ですし、2段階目の「フライングキック」を使用することで空中から相手の背後に回り込むことができます。

威力も大事ですがいかにして相手の隙をつくるかタイミングを見計らうのも本作の攻略の醍醐味です。

そしてギガンティックドライブなどにはなかった本作のアクションとして建物を打撃や転倒で破壊するだけではなく「掴んで投げる」や鉄人28号ではお馴染みの「飛行アクション」が追加されました。

鉄人はそのパワーから車や電柱などを軽々と持ち上げます。

それらを振り回して武器にしたり投げることで遠距離武器として使用することもできます。

更に鉄人は建物のような超大型な建造物や相手ロボットも持ち上げることができ振り回して戦うことすら出来てしまいます。

鉄人とんでもないパワーです…

更に更に人を投げつけるというCEROにすら引っかかりそうな攻撃手段もありそこらへんのオブジェクトなら全て武器にしてしまう自由度があります。

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そんな鉄人も正太郎君は優しく卵を持つように持ち上げてくれます。

プレイヤーの正太郎は鉄人に乗り飛行する移動手段として使用することができ、飛行アクション事態もギガンティックドライブにはなかった新要素です。

その代わりギガンティックドライブのようなぶっ飛んだジャンプ力はなく高い建物には鉄人を使用しないと乗れなくなりました。

建物に乗っても油断すると鉄人28号のアイアン・ストレートで敵がぶっ飛んできて正太郎のいる建物にぶつかって倒壊する事故も…もう絶望の光景…

まとめ

鉄人28号ゲームとしての完成度もさることながら巨大ロボットゲームとして様々な部分でブラッシュアップしてきた本作ですが操作性は今までの比ではないほど良好かつ重厚感ある操作性です。

このブラッシュアップを受けてギガンティックドライブの続編や巨大ロボット単体のゲームを遊びたかったのですがこれ以降は地球防衛軍のロボット操作場面での一部分となり巨大ロボットを動かすのみのゲームは消えてしまいました。

巨大ロボット、それも重厚感溢れるロボットを再現していて作れるのはサンドロットにほかないためこの技術を継承しつつ、また新たなゲーム作品を私たちに見せてくれることでしょう。

まあ当面は地球防衛軍のみかな~

バンダイ 2004年7月1日

それでは次もね~

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