【エイリアンシンドローム(リメイク版)】3Dという脈動を受けグロテスク系シューティングが帰ってきた!

エイリアンと言えば宇宙人となるのですが、人間とあまり友好的でないことから異星人として異端の扱いを受けています。

実際にそうかわかりませんが、アリのように集団行動する社会性を模した生物でどう猛なため襲われると生身の人間では太刀打ちできない凶暴さで描かれることの多い架空のモンスター。

今回紹介するレトロゲームはその映画「エイリアン」に着想を得て開発された人々を救出しながら戦う人気シューティングゲームのリメイク版です。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス

クリックすると拡大します

ALIEN SYNDROME(エイリアンシンドローム)【リメイク版】

ジャンルアクションシューティング

プレイ人数1~2人

・ハ・ン・ド

・スリーディー・エイジス

・2004年7月29日

・PlayStation2(プレイステーション2)

・無(オリジナル版は移植・アーカイブスなど有り)

本作のセールスポイント

・「エイリアンシンドローム」で唯一のリメイクによる3D作品。

・シューティング+救出作戦の映画さながらの白熱ミッション。

・BGMが緊迫感溢れる重低音、効果音はスタイリッシュにかっこいい演出が映画のような臨場感で楽しめる作品。

ストーリー

2080年、地球資源の枯渇にさらされた人類は第二次宇宙開拓移民計画(SFEA2)を発動。

さらなるフロンティアを求め、太陽系外に進出していた。

その星間移民のために選ばれた拠点空域が【β領域】である。

2086年4月、全人類の期待を受け出航した先発の星間航空船【トロイア】は無事【β領域】へ到着。

異常なしとの連絡が世界を沸かすが、その直後【トロイア】からの連絡は途絶える。

その1年後、原因究明もままならぬまま、SFEA2開発船団本隊が【β領域】に到着。

しかしそこには既に【トロイア】の姿はなく、船団はその空域にて星間移民拠点の建造に着手。

それから半年が過ぎ、誰もが【トロイア】の事を忘れ去ろうとしていた…

そして2087年10月18日…

船団は突如【β領域】に近づく救難信号をキャッチ。

なんとそれは、ずっと消息不明だった先発船【トロイア】から発せられたものだった。

かたずを吞んで見守る船団の前に、船体を有機生命体に覆われ異形のものへと変わり果てた【トロイア】が姿を現した。

それと時を同じくして各宇宙船に突如多数の異形生命体が発生。

それらは為す術もなく戸惑う人々に襲いかかり、捕獲し、次々と宇宙船を侵蝕、侵略していった。

これに対しSFEA2政務指揮旗艦【ガランディア】司令部はエイリアンの増殖を食い止め囚われた人々を救出するために緊急指令【GA-303】を発令。

それは、宇宙船の破棄、自爆と残された人々の救出を同時に行うという、最後の賭けともとれる無謀な指令だった。

SFEA2開発船団宙戦部隊の一員リッキーとマリーは小型艇【フォーチュン】で空域外宇宙をパトロール中、司令部からの指令を傍受した。

「…全船団に告ぐ。こちらは【ガランディア】司令部である。特務指令【GA-303】を発令する。しかし成功の見込みは薄い。逃げられる者は逃げてくれ。作戦の実行は個々の判断に任せる…」

「どうする?マリー。今ならこのまま地球に戻ることもできる…俺たちだけでも生き延びられる」

「あなたらしくないことを言うのね、リッキー。寄り道ぐらいいいわよ。あなたと一緒なら…」

こうして、史上最悪の救出作戦が開始された…。

「エイリアンシンドローム【セガエイジス2500シリーズ Vol.14】説明書より」

3Dリメイクして帰ってきたエイリアンシンドローム

シンドロームといえばゲームファンなら「トワイライトシンドローム」など

シンドロームの意味は「一連の良くない出来事」をさします。

つまり「トワイライトシンドローム」は「薄明かりの夜などに起こる不吉なこと」という意味です。

シンドロームが何か物々しくホラーやサスペンスによく使われる理由がわかりますね。

では今回紹介する「エイリアンシンドローム」は「エイリアンによる良くない出来事」ということになります。

正直シンドロームが付いていなくてもエイリアンと聞けば侵略されるイメージで不吉な予感がします。

それでもシンドロームが付くということはよっぽどの事態何でしょう!

本作は1987年にアーケードで稼働してから、様々な機種で移植された人気作のリメイク作品となります。

クリックすると拡大します

あの白子エイリアンもこの通り。

グラフィックは3Dとなりオリジナル版ではボス以外の敵エイリアンは一撃で倒せたのに対して本作はある程度、敵にも耐久度があるため、それと同時にプレイヤーキャラクターもライフゲージ制となりました。

元々グロテスク系SFシューティングゲームだったため、デザインは奇抜でいかにもエイリアンといったデザインが特徴でした。

グロテスク系ということで脳みそや臓器を模したデザインだったのですが本作3Dになることで、その臓器の脈動すら感じる演出が可能となりました。

また色も変わっており、オリジナル版ではどれがどの部位なのか明確にするため大袈裟に色分けされていましたが、本作は3Dでみわけもつきやすいためより、本来の部位の色のイメージに近い表現に変更されています。

プレイ画面はオリジナル版のように見下ろし型の画面なのでオリジナル版を懐かしみつつも進化したグラフィックで楽しむことができます。

一流戦士は誰も犠牲にせず勝利を手にするヒーロー

エイリアンシンドロームはエイリアンを倒して進むだけではありません。

エイリアンに侵略された各種ステージには、逃げ遅れた人、エイリアンによって捕らわれた人々などがいます。

当然捕らわれの人々を無視しつつ大きなミッションであるステージのボスを倒すのも攻略の一つです。

しかし、見捨てた人々はプレイヤーが逃した、または殲滅していないエイリアンの残党に殺されてしまうかもしれません。

それに助けようとボスを倒そうとステージスタート時に時限爆弾を仕掛ける設定なのでこの通り!

ステージクリア時は潜入宇宙艇が爆発!

救出し損ねると罪悪感だけが残る素晴らしい演出です。

そこで、本作は捕らわれた人々を救出することもミッションとして行うことができます。

誰も傷つけず誰もが笑ってなんて主人公キャラでよくある綺麗ごとですが、本作ではそれをやってみせる一流の戦士としてプレイを行います。

本作のゲーム構成は「レスキューステージ」と「ボスステージ」をクリアすることでステージクリアとなります。

「レスキューモード」はボスまでの道中という位置付けで、敵エイリアンを倒しながら進みます。

ステージには全16名もの捕虜が点在しており、規定数助けると出口へのゲートが開きます。

逆に言えば規定数助けたら見捨てても構わないということ。

いやいやヒーローなら敵を全員蹴散らして全員助けてから出口に向かえばいいでしょ!

しかし、これはゲーム。

なかなかそうはいかないようにバランスをとって作られています。

しかも救出する人の職業によって様々な特典が得られます。

一般クルー」はスコアのアップ。

サージェント」は一定時間特殊装備の「ハイショットガン」を装備できます。

ナース」は体力回復。

なんと「アイドル」までいて、一定時間無敵状態となります。

そして攻略に欠かせない制限時間を30秒増やしてくれる「ドクター」。

このように捕らわれた人々を助けながら彼らの力も借りつつステージを攻略しましょう。

レスキューステージ後「ボスステージ」となりボスを倒すわけですが、ボス戦は制限時間があります。

それも制限時間はレスキューステージでの制限時間の残り+難易度に応じた時間で決定します。

つまりボス戦に時間を使いたい場合、規定数助けたら出口に向かわないとボス戦で制限時間が足りなくゲームオーバーになってしまうということです。

全員助け、ボスも倒す真のヒーローになるためにはいかに捕虜を効率的に助けるかが攻略の上で非常に重要となってきます。

全員助けられてもボスを倒せなきゃ意味ないし、ボスを倒せても全員を助けられなかった無力感。

それがこのゲームの魅力であり、やりこんで楽しい部分でもあります。

プレイヤーは能力に違いはありませんが男の「リッキー」、女の「マリー」から選択して戦います。

ストーリーでもある通り、二人は恋人同士でマリーがリッキーに「どこまでもついていくわ」というハリウッド映画でよくある吊り橋効果のように危険な状況を一緒に体験することで絆が深まる展開がいいですね。

武器は初期装備から宇宙船内の壁にアルファベットで表示されるアイテムを取得することで変更できます。

初期装備であり、4連射できる「ガトリングガン」。

連射はできないが威力、貫通力の高い「レーザー」。

広範囲ブレード状に炎を放つ「ファイヤーエッジ」。

炎を当て続ける限り継続的にダメージを与えることができる火炎放射器「フレイムスロウ」。

着弾すると爆風で周りに攻撃できる「ニューマティックボム」。

相手を追尾して攻撃を行える小型誘導弾「ホーミングポッド」。

水平8方向に発射可能なショットガン「ハイショットガン」。

オプション」としてプレイヤーの攻撃補助としてサポートロボが装備可能です。

またサポートロボを「オプションボム」として自爆し画面全体に大ダメージを与えることもできます。

本作制限時間があるので素早く救出、必要な武器は手早く手に入れるのが攻略のポイントです。

オリジナル版より威力や貫通力、攻撃範囲は重要となるため武器の選定も本作において重要度がました要素となります。

3Dになっただけではなくオリジナル版の良い部分を残しつつも当時では出来なかったゲーム性を加えることでまた違った味わいができるゲームにリメイクされています。

クリックすると拡大します

小話ですがエンディングのシーンで当時の告知やパッケージイラストだと主人公はほぼ無防備(当時のゲーム業界は魂斗羅はじめランボー意識し過ぎだろ)なのですが、本作はライフゲージ制や時代かな?でちゃんとした装備となっています。

そして本作エンディングは3D版が流れたあと当時のドットでのエンディングも差し込むというにくい演出なのですが、そのドットイラストも当時のランボー丸出しではなく肩パッドもつけた最新バーションに作り直されているのも細かいですが嬉しい演出でした。

またボス戦をやっているとカプセルからなんとセガの「ファンタジーゾーン」から「オパオパ」が!

グロテスク系SFシューティングなのでなんとも癒される演出ですね。

まとめ

アーケードから始まり、セガマークⅢ、ファミリーコンピュータ、MSX、ゲームギアなど多種多様な会社のハードに移植され、3DSなど復刻アーカイブスなど名作とし多くの機種で遊ぶことができる「エイリアンシンドローム」。

しかし、本作リメイク版を遊べるのはPS2のみです。

3Dゲーム、特にHD時代のゲームのアーカイブス化は進んでおらずなかなかこの時期にリメイクされた作品は遊ぶ機会があまりありません。

だからこそオススメしたいこの作品!

「エイリアンシンドローム」の特色であるほぼ無音とも言えるBGMから湧き出る緊迫感と無音の中でも響き渡る戦いの爆音が映画さながらの体験を与えてくれることでしょう。

それでは次もね~

関連記事(一部広告含む)

よろしければシェアお願いします!