未開の地を冒険するワクワク感!
私は出かけるのも好きですがどちらかというとインドア派。
久しく味わっていない外の世界の発見…
一生に一度は何も考えずに静かな場所で過ごしてみたいな…
今回紹介するレトロゲームはそんな誰も味わったことのないワクワク感と時には不安が入り混じる中、空を翔る物語!
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・トリノホシ~Aerial Planet~
ジャンルSFスカイアドベンチャーゲーム プレイ人数1人・日本一ソフトウェア
・エヌケーシステム
・2008年2月28日
・PlayStation2(プレイステーション2)
・無
・未開の地で新たな発見をどんどん行っていくワクワク感。
・渡り鳥たちと自由に飛ぶ空の冒険。
・空中サバイバルという斬新なシステム。
ストーリー
何世紀も未来…
人類がついに相対性理論による光速の壁を迂回する方法を見つけ、恒星間航行に乗り出した時代。
数々の星が植民地として開拓され、人類は星の海に広がっていこうとしていた。
はるか彼方の辺境…白鳥座α星デネブを近くに臨む水の惑星「コニウス・ブルー」の周回軌道にて、同惑星調査チームの小型宇宙船「ペリカン号」が微少天体との衝突事故に遭遇、惑星へと墜落してしまう。
ペリカン号には、調査チームの一員であるラマンスキー博士の他、もう一人、博士の息子である少年ヒューゴーが同乗していた。
墜落していく宇宙船から、彼だけが救命ポッドでの脱出に辛くも成功し、大洋に浮かぶ小さな島へと着地する。
しかしそこは、その惑星唯一の調査基地から数千キロも離れた場所だった。
ポッドの通信機は破損しており、救難信号を出す事もできず、捜索隊が出される見込みもない…
父親を失い、未開の惑星にたったひとり取り残された少年、ヒューゴー。
果たして彼は、はるか彼方にある基地までたどり着き、故郷へ帰る事ができるのだろうか…
「トリノホシ~Aerial Planet~」説明書より
フライトシミュレーター+サバイバルな渡り鳥疑似体験ゲーム
本作のジャンル「SFスカイアドベンチャーゲーム」ってなんだろうと思いませんか?
SFでスカイをアドベンチャー…
SFな世界観もしくはSF世界のメカニックで空の冒険?
アドベンチャーって聞くとノベルゲーム?謎解き?
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本作は海洋惑星「コニウス・ブルー」に墜落した主人公「ヒューゴー・ラマンスキー」が相棒のサポートAI「カール」と共に新生物の生態を調査しながら調査基地へと向かう物語です。
イメージソングはなんと「初音ミク」を起用しています。
初音ミクが登場したのは2007年からなので本作発売が2008年初頭なだけに開発期間を考えるとかなり早く目を付けていて先見の明を感じます。
本作は「飛行モード」と「キャンプモード」を交互に繰り返し目的地を目指します。
「飛行モード」では各ステージの「必須クエスト」を全て達成することでクリアとなります。
このモードでは本作の移動手段であるグライダーに乗り目的地を目指します。
グライダーというだけあり動力源はほとんどなく少しの加速ができる「モーターグライダー」のみが動力源です。
その他上昇や飛行の安定性は風の影響をもろ受けます。
そのため天候が悪い時だとグライダーが右往左往して上手く安定しません。
風の方向などは鳥を観察するとどのような進路だと安定するかのヒントが隠れています。
慌てず鳥を観察してみましょう。
通常飛行ゲームといえばクリア条件やボーナスポイントとしてチェックポイントの通過や道中のアイテム集めをしながら制限時間内にゴールを目指すものが多いと思います。
しかし、本作は時間制限の代わりに上記ゲームではあまり存在しない「満腹ゲージ」と「体力ゲージ」の減少によるゲームオーバーが存在します。
「満腹ゲージ」がゼロになると「空腹状態」となり体力ゲージが減少していきます。
その空腹状態のままゲーム時間で6時間ごとに「飢え状態」→「飢餓状態」と変化していき状態が悪くなるほど体力ゲージの減少が大きくなっていきます。
「体力ゲージ」は上記の空腹状態以外にも「雨の中での飛行」、「雪の中での飛行」など天候にも左右されます。
また山や地面にぶつかったり生物から攻撃を受けると体力が減少します。
空腹状態を解消しようと毒のある食材や腐った食材を食べると「中毒状態」となり体力ゲージを減少する要因となります。
後に紹介する「キャンプモード」でまる1日休憩しないと「疲労状態」となり、体力ゲージ減少の要因になります。
このように目的を果たすためにサバイバル的な要素が攻略の重要なポイントとなるところが他の飛行ゲームと違うところです。
地上でサバイバルとゲームはいくつかありますが移動手段が飛行に対してサバイバル要素があるのは非常に珍しい要素ですね。
また飛行モードでは未開の地「コニウス・ブルー」の様々な生物たちと遭遇します。
全ての生物に情報が無く最初はどの生物も「未知の鳥」として登録されています。
鳥たちにはそれぞれ「好みの状況」というのが存在しそれらを上手く使いこなすことで鳥たちと友好な関係を築くことができます。
鳥たちと友好な関係を築くことで飛行モードで主人公の周りを一緒に飛行してくれるようになります。
しかし、一緒に飛んでくれるからといってもその鳥の好んだ状況でないと鳥の群れは逃げてしまいます。
例えば飛んでいる近くに天敵がいたり天候や時間帯ごとでも鳥ごとに好みが分かれます。
また「キャンプモード」では鳥たちの生態を知ることができます。
鳥の生態や天敵、共生関係、鳥の声を収集することができます。
この「鳥の声」は飛行モードで共生関係を利用し他の鳥に自分を仲間と思わせることができます。
また鳥は発見時全て未知の鳥扱いなので自分で見分けがつくようにオリジナルの名前を付けることができます。
こうすることで攻略の際に生態を見分けるのに役に立ちます。
そしてお世話になる鳥たちにはご機嫌を取らなければいけません。
自分の食事も大事ですが鳥たちの世話もしないと鳥たちが居心地が悪い環境だと判断して逃げてしまいます。
鳥たちは意外とがめついんですよ…
また体調管理に必要な食材が食べられるかも鳥の反応で確認することができます。
鳥たちに毒味をさせるということですね…
そして忘れてはいけない主人公の体調管理!
しっかり食べたら休息を取りましょう。
休息は鳥の好みの飛行に合わせて時間帯を変えるためにも利用できるので上手く活用して飛行時間帯を調整しましょう。
このように「飛行モード」と「キャンプモード」で自分の体調、鳥たちとの友好関係を築きクエストを攻略していきます。
トリノホシと言っても未開の惑星なので既存の我々地球人のよく知る鳥は存在しません。
ただ人類として羽の生えた生き物を鳥として認識しているだけです。
そのためこれは日本一ソフトウェアだからこそなのですが登場する隠しキャラクターならぬ隠し鳥の中に「魔界戦記ディスガイアシリーズ」でお馴染みのマスコットキャラクターの「プリニー」が登場します。
これらの生き物たちは非常に鳥の習性に近い特性を持っているため主人公たちは習性を上手く利用して鳥と仲良くなっていきます。
本作の攻略のポイントはなんといっても「鳥を観察する」ことが物凄く重要です。
まとめ
未開の地では鳥が全て教えてくれた。
主人公の「ヒューゴー」がもしこの冒険譚を本にしたらこんな言葉を添えるのではないでしょうか。
それだけ本作の鳥の重要性は計り知れません。
グラフィックこそ粗い部分はあり評価が分かれるところではありますが海上、地上ではなく空中サバイバルというある意味新たなジャンルとして楽しめるようになっています。
主人公の体調管理や嵐の中飛行するとあらためて渡り鳥の凄さがわかります。
これを海の上で休みなく飛び続ける渡り鳥って凄い…
飛行シミュレーターに加え鳥の習性を利用したゲーム性は中々当たりにくい地味なジャンルではありますがゲームとしてはかなり面白いです。
それでは次もね~