【リターンファイアー】今こそオススメしたい簡単かつ奥が深い名作ミリタリーゲーム

戦車ゲームと言えば「ワールドオブタンクス」。

アニメであれば「ガールズアンドパンツァー」とその他戦車以外にもミリオタだけではなく一般の方にも認知され始めたミリタリー文化。

歴史物はブームが来ずともある一定の人気、マニアはいつの時代も存在しました。

だがこんな時代が到来したのであれば大いにおすすめしたいミリタリーゲームは沢山あります。

今回紹介するレトロゲームはソフト数が非常に少なくあまり認知されていないあのハードの名作から一本。

日本国内では他に移植が無いのが残念でならない。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス

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・リターンファイアー(Return Fire)

ジャンルキャプチャーザフラッグアクションゲーム

プレイ人数1~2人

・THE3DOCompany

・Silent Software

・1995年7月14日

・3DO

・無

本作のセールスポイント

・兵器の特徴とステージ構成、ゲームシステムはアクションと戦略性を兼ね備えたシンプルながらも奥深い。

・兵器の挙動、効果音、BGMなど作り込みが細かくゲームの世界観と展開の盛り上がりをうまく演出している。

・攻撃対象は建物など全て破壊できる爽快感。

・100面以上もの豊富なステージ数。

箱庭戦場で咆えろリターンファイアー!

リターンファイアー。直訳すると「砲撃を射返す応戦する」という意味。

よくミリタリー物の映画で指揮官や隊長が「ウリイティターンファイヤー!」と叫んでいるのかガキっぽく言うと「やり返せ!」と言っています。

本作はその意味通り基本的にあまり敵の姿は見えません。しかし、建物や物陰からどこからともなく攻撃を仕掛けられます。

その攻撃をかわしつつ建物や攻撃を行う障害物や砲台を破壊していきます。

正に「リターンファイアー」の名に相応しいゲームシステム。

本作は「戦車」、「装甲車」、「ヘリコプター」、「ジープ」の中から選択し戦場に出撃します。

ルールは簡単。相手の陣地にあるフラッグを自軍まで持ち帰ることがミッションとなります。

リターンファイアーとありますが必ずしもやり返すことが攻略条件ではないのが本作の特徴です。

挑むステージは100ステージ以上とボリューム満点。かなりやり込めますよ。

シンプルなのに映画を見ているようなゲーム性と演出が凄い

本作3DOとあまり知られていないゲームハードのせいかあまり知名度はない本作だがPC版で「リターンファイアー2」が発売されるなどマニアの間ではファンも多い作品。

その理由として「ミリタリーの気持ちの良い挙動」と「リタリー物ではお馴染みの演出」にあると考えられます。

まず「ミリタリーの気持ち良さとは」。

本作決して次世代ハードではなく一昔前のグラフィックで描かれる戦車たち。

しかし、そこにはラジコンのように戦場を駆ける疾走感と戦場を盛り上げる効果音の数々がゲームにグラフィック以上の「リアル」を感じさせる。

4方向ではなくラジコンのように8方向自由自在に動き回り、弾に当たればそれをはじき返すたくましい装甲がキンッキンッと唸りをあげる。

自ら放った砲撃は発射という咆哮を挙げながら建物に命中。建物は鈍い音をたて苦しそうに崩れ落ちる。

場面の移り変わりによって変化するクラシックやオペラが軍歌のように流れ白熱の舞台を盛り上げる。

まるで映画の回想を見ているよう。

特にクラシックやオペラのBGMが流れる演出がとにかく絶妙。

ミリタリー物の回想で流れる戦争の映像と何とも戦争を明るく演出するBGMの対比を表した演出があります。

それらを演出することでミリタリーファンを唸らせる演出となっています。

 

また本作洋ゲーであることから結構えぐい演出もあります。

例えばベースキャンプ周辺のテントを破壊すると何やら赤い斑点が…

これ恐らくテント内の兵士が死んだという演出でしょう…

キャンプ周辺の小人のようなものは兵士でこちらも倒すと同様の演出となるため間違いないでしょう。

気分は正にムスカ大佐のゴミを見るようなプレイ?ちなみにムスカ大佐は人間をゴミとは言っていませんよ。「ゴミのようだ」と予防を張っています。

海外はエロ表現には厳しいようで平気でベットシーンが映画に登場したり、かと思えば残虐表現に寛容だったりとようわからん。

アクションかつ戦略的な攻略がシンプルだけど病みつきになる面白さ

本作はただアクションがうまいだけではダメです。

戦略的にまた冷静に状況判断が行えることが攻略の鍵となります。

その理由は本作で選択できる4つの乗り物に関係しています。

乗り物それぞれには共通ステータスとして「燃料」と「弾薬」の概念があります。

それぞれ底を尽きれば戦場では死を意味する。これらを効率的に運用または状況に応じて「貯蔵所」で調達する正に現地調達とサバイバル的要素を備えています。

それらの条件をクリアしつつ各乗り物の特徴を活かした攻略を行うことができます。

・戦車

地上、空中の敵両方を捕捉でき移動速度もそこそこのオールラウンドタイプの乗り物。

・装甲車

強力なロケットシステムを搭載しており敵砲台や建物を破壊するのに最適。

しかし、その分移動速度は最も遅く、基本的には各敵を殲滅しながら確実に進む攻略が正攻法です。

・ヘリコプター

唯一空中移動を行えるが唯一地上の貯蔵所で補給が行えず、補給は基地で行う。

だが唯一斜め攻撃を行えるためトリッキーな攻撃を仕掛けることができます。

またヘリコプターのミサイルは地雷の除去を行えるためヘリコプターで地雷除去してからジープで突っ切るという面白い攻略の仕方もできます。

・ジープ

4つのなかで最速の車両。しかしその分武器の搭載はなく装甲も最弱。

その小回りとスピードを活かしたとにかく避けるはある意味シューティングゲームの基本。

しかし、小回りが利くだけにこれが意外と難しい。

 

一見ヘリが唯一空中で海も飛び越えて移動できるから最強と思うかもしれませんがそんなことはありません。

海上にいても敵の攻撃は遠くまでに及びますし真っ直ぐこちらに狙いをつけて攻撃してくるので立ち止まると死にます。

また戦場のゲームとしては儚くも切ない「自爆」要素も搭載。

用途は主にシェルターに戻るためのショートカット的要素。

いわゆるスタート地点に戻るには死んだ方が早いというゲームあるあるでありゲーマーの考えだしたある意味冷酷なまでに恐ろしく効率的な方法として使用します。

ゲームだからできる決断ですけどね…リアルなら無理。

 

また本作は「対戦モード」があります。これまたルールはシンプルでフラッグの奪い合いです。

陣取りゲームって何でもそうですが熱いんですよね。何でシンプルなのにあんなに面白いんだろう?

固い握手を交わしていますが協力プレイではありません。

その証拠に右側の方の腕の血管のピキピキが殺意に満ちています。

つまりそういうことです。

まとめ

いつの時代もボリュームを複雑なシステムで補うゲームがありますが、やはり王道にして最強のゲームは「シンプルで奥が深い」これにつきます。

本作はシンプルですが考えると様々な遊び方を生み出せる。そのためのステージが100種類以上もあるというどこまでもユーザーの想像を掻き立てるゲーム性。

動かして楽しい、聴いて盛り上がる細かい演出の数々。ちょっと絶賛しすぎかもしれませんが本当によくできている。

欠点らしい欠点はプレイできるプラットフォームが少なく、あまりにも限定的というある種致命的な影響力のなさぐらいで内容としては大満足の作品です。

○○でしかプレイできない!これを避けるためアーカイブス配信して欲しい作品の一つです。

海外では3DO版、プレイステーション版、PC版と発売されているのですが日本国内での展開は3DOのみなのが残念なところ…

しかし、3DOだけでも実現したことによって私も含めて知る機会、名作発掘の機会を得たということで良し!

それでは次もね~

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