怖いのはやだ。
でもホラーは好き!矛盾してるでしょ。
でもねこれ同義なんですよ。
恐怖は嫌だ!だけど刺激がないのもつまらない…
この中間が正に「ドキドキ」。人間を追い込むそれでもなく、だからといって甘やかしもせず(画面の向こうは相当責められているが)。
そんな「怖いもの見たさ」を散々訴える私ですが、今回も私でも楽しくプレイ出来たホラーゲームシリーズ!
今回のレトロゲームはポップでいかつい個性を秘めたキャラクター達があなたをホラーショーにご招待。
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・GREGORY HORROR SHOW SOUL COLLECTOR(グレゴリーホラーショー ソウルコレクター)
ジャンルカートゥーンホラーゲーム プレイ人数1人・カプコン
・カプコン
・2003年8月7日
・PlayStation2(プレイステーション2)
・無
3DアニメーションのポリゴンとPS2の再現度、ゲームシステムと世界観のマッチングや生産数の希少性も相まって中古市場では少しプレミアが付いているゲームです。
もともと原作はアニメ作品で、その世界観を全く壊さない再現度はアニメファンなら特に気に入る出来となっているためゲームがあまり興味が無くてもファンなら持っておきたいアイテムですね。
もちろんホラーゲームファンも唸らせたその出来栄えは当然ゲーマーにもおすすめしたい作品となっています。
・カートゥーンアニメ調の箱型デザインが可愛らしいキャラクターたち。
・原作アニメそのままの原作ファン納得の世界観。
・奇妙なホテルで宿泊客からかくれんぼ感覚でタマシイを奪い取る駆け引きが楽しいコメディホラー。
グレゴリーホラーショーとは
「GREGORY HORROR SHOW(グレゴリーホラーショー)」は、1999年に「テレビ朝日系」で放映されたフルCGアニメ作品です。
グレゴリーホラーショーはいたずらな管理人「グレゴリー」の所有するグレゴリーハウスでのコメディチックなホラー作品。
グレゴリーハウスとは彷徨える魂が集うホテルのことで彷徨える魂はそれぞれ心の迷いを抱えており、その現実と虚構の狭間を描いた作品となっています。
アニメではカメラではなく主人公、しいては視聴者の目線で作られており視聴者がまるで物語に参加しているような工夫が施されている。
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キャラクターのデザインは箱型の今でいう「グラフィグ」の形でそのデザイン性とキャラクター性の高さから様々なフィギュアなどのグッズやゲーム、漫画など派生作品が発売されました。本作「GREGORY HORROR SHOW SOUL COLLECTOR(グレゴリーホラーショー ソウルコレクター)」もその一つです。
テレビシリーズは全4作品放送されており第一シーズンは「男性客」、第二シーズンは「女性客」、第三シーズンでは「グレゴリー」、第四シーズンでは「キャサリン」を主人公とした視点の物語が展開されている。
本作PS2版グレゴリーホラーショーは操作キャラクターが男性と女性なので第一、二シーズンの視点を楽しむことができます。
ゲームではアニメのような一人称視点ではなくゲーム性と操作性、カメラワークに配慮した作りとなっているためゲームとしての「グレゴリーホラーショー」がしっかり楽しめる内容になります。
個人的にはあの「亜人」、「シドニアの騎士」や「ブラム」、「ゴジラ怪獣惑星」でお馴染みの3Dアニメーション作らせたら右に出るものはの「ポリゴン・ピクチュアズ」が2015年にリブート版「グレゴリーホラーショー・ミステリーホリデー」の制作が発表されているので楽しみです。
元は大人向けに作られた少しディープな内容でしたが子供向けにアレンジされるということで世界観を保ち楽しめる作品となるのか注目です。
しかし、続報もなかなか無いため忘れていたころにアプリ2018年4月28日に「グレゴリーホラーショー ロストクオリア」もリリースされ私のなかでもまたグレゴリーホラーショーが再燃した次第です。こちらのアプリはローグライクっぽいジャンルのゲームとなっています。
ストーリー
あなたは、ふとしたことから迷界のホテルグレゴリーホラーショーへと迷い込んでしまいます。
そこにいたのは、人をいたぶることが好きなホテルの管理人グレゴリー。
そして、あなたを苦しめる宿泊客たち…
固く扉の閉ざされたグレゴリーハウスの中で、あなたは精神的に追いつめられていきます。
そんな時、夢の中で死神を名乗る人物と出会います。
「元の世界へ戻りたいのなら手ぇ貸すで!ただし、条件がありまっせ!」
死神の条件とは、「グレゴリーハウスをさまよう迷えるタマシイを集めてほしい」
しかし、迷えるタマシイを隠し持つホテルの宿泊客たちは、あなたをホテルから逃がさないためにタマシイ集めのジャマをします。
はたして、無事に元の世界に帰ることができるのでしょうか?
グレゴリーホラーショーソウルコレクター説明書より
まさに死神に魂を売る!…他人の魂を攻略の鍵とするブラックジョークも聞いたホラー作品
悪魔に魂を売るに比喩されるように何故か関西弁の死神にお願い事を叶えてもらうために「正に魂を売る」働きをすることになった主人公。
宿泊客から何とか迷えるタマシイを譲り受ける、もとい奪いとりたい。
そこで主人公はリアルタイムに進行する時間のなか時間帯によって変化するホテル内を練り歩き宿泊客の弱点を探すことから始めます。
最初は普通に奪おうとしても宿泊客は逃げてしまいます。
また部屋に閉じこもってしまうと何も情報を得ることができません。
そこで探偵ごっこです!
まずは張り込み。時間帯ごとにホテルを徘徊する宿泊客。
その宿泊客の独り言に宿泊客の弱点など攻略のヒントが隠されています。
隠れながら主観にすることで独り言が聞こえたり、クローゼットなど隠れられる場所があればそこから聞き耳を立てることができます。
また部屋の中にいる場合は鍵穴から覗き込み、部屋の中の出来事や独り言を聞くことができます。
扉をノックすることで部屋の中からおびき寄せることもできます。
これらを繰り返し宿泊客の行動パターンなどを考察していくと攻略のヒント以外にもキャラのあんな一面やこんな一面も見られてより世界観に没入できること間違いなし!
壁に耳あり障子に目あり~ですね。
アニメのキャラクターたちが一同に集結しあなたを襲う!
ショーというだけあってアニメさながらあの個性派宿泊客が待ち構えています!
タマシイを持つもの。ヒントをくれるもの。手助けをしてくれるもの。
邪魔者。色物。プレイ後、あなたは個性の塊の彼らを忘れることができなくなるでしょう。
彼らはそれぞれ役割がありタマシイを持つ番犬的なキャラクターは主人公の精神状態をゴリゴリ減らしてきます。
本作はタマシイを手に入れるための役立つ様々な特殊アイテムがあり、ただ闇雲にタマシイを求めても「メンタルゲージ」が減るだけです。
「メンタルゲージ」とはホラーゲームではお馴染み精神力でヒットポイントのようなものです。
これが0になるとゲームオーバーとなってしまいます。
メンタルゲージはアイテムを使うことで回復、本を読むことで強化することができます。
メンタルゲージはホテル内にいるだけで減少していき宿泊客の「ホラーショー」を受けることでも減少していきます。
「ホラーショー」とは宿泊客からタマシイを奪うと今まで逃げていた宿泊客が一変、タマシイを奪い返しに宿泊客それぞれの得意技で主人公に襲い掛かる。
この舞台のことを「ホラーショー」といいます。
タマシイを奪ったら一目散に自室に逃げ込みましょう。
ですが攻略が進むごとに宿泊客のホラーショーの難易度は上昇し逃げる隙を与えてくれません。
宿泊客だけではなくホテルのシェフまでもが敵!
アイテムと知恵、宿泊客をよく観察して危機を脱しましょう。
自室に逃げ切って死神にタマシイを渡せばクリアとなります。
ですが早々に攻略してしまうのも有りなのですが、せっかくのこの世界観です。
少し探索をしてみてはいかがでしょう。
通常攻略では見つけられないレアアイテムもあるのでじっくりとじんわりと心ゆくまで堪能してください。
まとめ
まずはアニメそのまんま(良い意味で)!
PS2の出現でゲームの3D技術が格段に進化し再現度という言葉が日に日にレベルを上げていった当時。
3Dのキャラクターだけではなく世界観もそのまま再現してしまうのは珍しい。
いくらキャラクターが再現度が高くとも背景などがはりぼて感や背景に対してキャラクターが浮いていたりとキャラクター愛に全振りしてしまうものも多い中、本作は作品そのものに全振りしている印象でした。
アニメを見ていてふと「この雰囲気のままゲームでプレイしてみたいな」思ったら目の前にコントローラが置かれていて操作したらできちゃった。
そんな錯覚すら覚えるほど作品に寄り添って制作されています。
原作アニメのDVDなどで動画を見る機会があれば比べてみるとどれだけ原作ファンが喜ぶかが分かって頂けると思います。
1話3分ほどなので気軽に視聴できるのもこの作品のデフォルメ要素の一つでもあります。
新鮮な気持ちで楽しみたいのであればネタバレになってしまう部分も多いのでゲームからプレイするのもおすすめです。
ジャンルはホラーですがブラックジョークにブラックジョークを重ねたきつい冗談とお化け屋敷のような空間が演出しているところもあり、キャラクターたちは何とも憎めないいたずらっ子でじゃれるように遊べるのも一つポイントですね。
しかし油断してそのユーモアに乗せられ続けるとふとした時のマジな空気が恐怖感に変わる。
こんなホラーの表現あるんだと新たな発見がありました。
しかしふと考えるとこの状況、いつもニコニコ冗談交じりにネタとして生徒にいじられる先生がある時ちょっと度が過ぎた生徒のいたずらに切れ、場が凍り付く。
最初から怖いと慣れてしまうが、恐怖耐性を付けないまま急に恐怖の頂点が降ってくるとトラウマものである。
ホテルという箱庭の中がまた濃密な「ホラーショー」を演出する本作。
硬派なホラーとは違いキャラクターデザイン的に女性にもおすすめできるホラーゲームは珍しいのではないでしょうか。
ある意味万人受けするホラーという意味でどなたにでもおすすめできる貴重なゲームではないでしょうか。
それでは次もね~