【3Dレミングス】シリーズ唯一の奥行き概念の行く末は

レミングス」のタイトルの意味といえば「レミング」というネズミの一種のことを言います。

そのレミングを元にデザインされているキャラクターに指示を出して目的地に誘導し攻略するアクションパズルゲームです。

またゲームシステムも「集団で自殺をする」という特異なレミングの特性を皮肉ったような活かしたようなゲームです。

こんなに可愛いハムスターみたいなのに穏やかじゃない話しですね。

「集団で自殺する特性」というのはあくまで都市伝説で繁殖期に集団行動を行い増減を繰り返すことから集団自殺が誤解されています。

様々な行動特性は不明ですが、最近の研究では「事故」が有力な線だそうです。

そんな集団で一気に段差から落ちる姿でレミングの伝説を表した「レミングス」。

その特異なゲーム性と中毒性の高いパズル要素が相まって様々なシリーズが出ています。

今回紹介するレトロゲームはそんなレミングスシリーズの中でも唯一「3D」要素を用いた奥行要素を取り入れたレミングスです。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス

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・3Dレミングス

ジャンルパズル

プレイ人数1人

・ソニーコンピュータエンタテインメント(PS版)

・イマジニア(SS版)

・Psygnosis

・Cloclwork

・1996年11月8日(PS版)

・1996年8月23日(SS版)

・PlayStation(プレイステーション)

・SEGA SATURN(セガサターン)

・無

本作のセールスポイント

・シリーズ唯一の奥行の概念が存在する3Dのレミングス。

この時期のプラットフォームはソニーとセガはソフトが結構被るからどちらかしかプレイできないアイデンティティ的ソフトは貴重だったな。

その内お互いがお互いのハードでプレイステーションのソフトをセガサターンで完全版出してみたり、セガサターンのソフトをプレイステーションで完全版出してみたりと共存しようとしていたのかソフト開発側が二つのハードを天秤にかけていたのか。

ドリームキャストといい、やはりリアル趣向のゲームは任天堂ではなくソニーとセガで争っていたんだな。

奥行を用いたレミングスにどんな新境地が?

3Dになったことでレミングスに与えたものとは?

レミングスに左右奥行の動きが追加されました。

そのためこんな螺旋状のステージも…

このように奥行きがあるステージを今までのプレイ感覚でプレイしたらすぐに真っ逆さま!

そんな時は本作独自の「こっちだよレミングス」で方向転換をしたり、「横堀りレミングス」で横方向に障害物を掘ったりと3次元なアクションが可能となっています。

奥行きアクションも追加したことで今までのレミングスとは違った難易度を持っている本作。奥行きシステムなだけに操作放送が3D視点移動が増えてそれでなくてもリアルタイミングで動くレミングスをカメラでとらえるのも一苦労。

奥行き要素がないステージで3Dデザインのレミングスと割り切ればやはりレミングスとしての完成度は高い。

3Dデザインされたレミングスはぽっちゃりふくふく陽気度もまして愛らしく見えます。

全方位からレミングスの愛らしくもブラックユーモアな挙動が楽しむ意味では本作シリーズほど優れたレミングスはないでしょう。

3D演算で一気に落下するレミングス見ていて気持ちが良いです。

奇抜なアイデアのレミングスですが奇抜さに奇抜さを掛け合わせてもはやゲテモノ感がでて上手く化学反応を起こしてくれなかったなと感じる本作。

丁寧なドット絵で作り込まれたレミングスの世界観は作り込まれたからこそ多数のレミングスを視認しやすく難易度は高いがその一つ一つの死にざまや動作が可愛らしく愛おしいものだった。

3Dレミングスも時代を進み過ぎた?

3Dレミングスならではの要素、前述にも記載したように奥行きがあるは言うまでもありませんが、もう一つ時代を先取りしすぎた要素があります。

それは「ヴァーチャル・レミングス」。これはレミングスを指定することでFPSのような一人称視点、つまりレミングスが見ている景色を見ることができます。

しかし、この要素あくまでお楽しみ要素でどちらかというと攻略の阻害になる要素のように思えました。

レミングスは元々ステージ全体を見渡し、レミングスをどのように誘導するべきかを考えるゲーム。それは3Dになって奥行き要素が足されても基本は同じ。

なので全体を見渡すことができないヴァーチャル・レミングスモードは攻略の視界を狭めてしまうのではないだろうか。

VRでレミングス視点担当とテレビ画面で全体を見る担当に分けてレミングス担当に指示を出して攻略する要素だったら攻略として成り立つかもしれません。

でもそれじゃレミングスじゃないか?

お姉さんのお尻追っかけるのならいいけどレミングスの後ろ姿見てもな~

まとめ

レミングスにとって新境地となり新しい遊び方ができると示唆したのでしょうが私にとっても2Dのレミングスを比べるとやはり遊びやすさがあり、ゲームシステムに集中するというよりかは操作や視点変更に気がいってしまい本来の楽しみが半減してしまいました。試みとしては面白いですがその後奥行概念のレミングスはリリースされないどころかレミングス自体は人気シリーズなので原点回帰で2Dで出すという始末。やはり3Dはあまり評判が良くなかったと言えます。パズルゲームの多くは未だに2Dでリリースされることが多いためそもそも3Dでパズルゲームは向いていないのかもしれません。固定された視点で全体を見渡しプレイするのが状況判断もしやすく直感的に楽しむことが可能なのだと思います。

その意味でPC版の「レミングスレボリューション」は正解でしたね3Dは表現は廃止しないで奥行きだけ廃止して2Dレミングスの良さと映像の斬新さプレイしやすさがマッチした正当進化ですね。

だからといって3Dレミングスが失敗かというとそうではない。3Dレミングスという挑戦がなければ良いかダメかもわからないまま「レミングスレボリューション」はできていなかったかもしれません。

ゲーム制作は奥が深いですね~実験作がそのまま成功してしまいどんどん進化していったり、実験がただの実験で終わったり、本気が失敗に終わったりですが挑戦しないと結果は出しちゃくれませんからね。

失敗も成功もそこに「何で?」があったからこそ3Dレミングスからのレミングスレボリューションがあったのかもしれませんね。

ソニー・コンピュータエンタテインメント 1996年11月8日

それでは次もね~

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