ある国や地方で活躍し伝説となった人はその後何をしているのでしょうか?
そのまま生きる伝説に?
それともそこを離れて流浪人となり忘れた頃に伝説として吟遊詩人にでも語られる?
一難去ってまた一難で再び危機が訪れて召集される?
伝説って今どこで何しているか気になりますよね。
今回紹介するレトロゲームは伝説のその後を描いた、前作と一風変わったシステムのアクションゲームです。
クリックすると拡大します
・リンクの冒険
ジャンルアクションアドベンチャーゲーム プレイ人数1人・任天堂
・任天堂
・1987年1月14日(FCDS版)
・2004年3月18日(GC版:【ゼルダコレクション】に収録)
・2004年8月10日(GBA版)
・2007年1月23日(Wii版:バーチャルコンソールで配信)
・2012年6月6日(N3DS版:バーチャルコンソールで配信)
・2013年9月11日(Wii U版:バーチャルコンソールで配信)
・2016年11月10日(NCMFC版:ゲーム本体に内蔵)
・2019年1月16日(NSW版:ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Onlineで配信)
・FamilyComputerDiskSystem(ファミリーコンピュータディスクシステム)
・NintendoGamecube(ニンテンドーゲームキューブ)
・GameboyAdvance(ゲームボーイアドバンス)
・Wii(ウィー)
・Nintendo3DS(ニンテンドー3DS)
・Wii U(ウィーユー)
・NintendoClassicMiniFamilyComputer(ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ)
・NintendoSwitch(ニンテンドースイッチ)
・有
・Wii、N3DS、Wii U:バーチャルコンソール
・NSW版:ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online
・リンクの冒険で珍しいサイドビューアクションゲーム。
・リンクのアクションの基礎となる要素とRPG要素で攻略する。
・ハイラルがより身近に感じる町民の存在。
ストーリー
リンクはガノンとの激しい戦闘の末、ついにガノンを倒し、トライフォースを取り戻し、ゼルダ姫を救い出しました。
しかし、本当にすべてが終わったのでしょうか。
それから季節が何度かめぐりました。
ハイラルは荒廃の一途をたどる一方でした。
ガノンの邪悪な心の残した力が、ハイラルの秩序をすっかり乱していたのです。
そのうえ、ガノンが倒されたあとも、その一部の手下たちはハイラルに残り、ガノン復活の機会をうかがっていました。
復活の鍵、それはガノンを倒したものーーリンクの血でした。
リンクをいけにえにし、その血を灰になったガノンにふりかけることにより、ガノンは復活するのです。
いっぽうリンクは、この小王国に残り、ハイラルの復興に力を貸していましたが、状況はよくありませんでした。
そんなある日、16歳の誕生日を迎えたリンクの左手の甲に、不思議なあざが浮き出てきたのです。
そのあざは、まるで王国の紋章のようでした。
気になったリンクは、ゼルダ姫の乳母である、インパの元にでかけました。
あざを見たインパは、驚き、あわてふためきましたが、冷静さを取り戻すと、リンクを北の城に連れていきました。
北の城には、開かずの扉というものがあり、その開け方を知っているのは代々王家に仕えるインパの家系を継ぐ者だけでした。
インパはリンクの左手をとると、その扉に手の甲を押し当てました。
するとどうでしょう。
錠前のはずれる音がして、扉がきしみながらゆっくりと開いていくではありませんか。
そして、その部屋の中央には、大きな祭壇があり、そこには美しい女性が横たわっていたのです。
「あのおかたが、初代ゼルダ姫じゃよ」
インパはおちついた口調で話しはじめました。
「リンク、おまえにハイラルに伝わる『ゼルダの伝説』を語らねばならない時がきたようじゃ。昔、まだハイラルが1つの国だったころ、偉大な王がトライフォースを使って、ハイラルの秩序を保っておったそうじゃ。しかし王もまた人の子、寿命尽きて亡くなられた。そして、この国の王子が次の国王となり、そのすべてを受け継ぐはずだったのじゃが、トライフォースだけは不完全にしか受け継ぐことができなかったのじゃ。王子はその足りないものを求めて、ありとあらゆる所を捜したが、なかなか見つからなかった。そんな時、王の側近の魔術師が思わぬ知らせをもってきたのじゃ」
「魔術師は、どうやら王は死ぬ前に、この王子の妹の初代ゼルダ姫だけにトライフォースについての何かをしゃべったというのじゃ。さっそく王子はゼルダ姫を問い詰めたのじゃが、姫は決して口を割ろうとはしなかった。いっこうに聞き出すことのできない王子にかわり、今度は魔術師が、しゃべらないのなら永遠に眠り続ける魔法をかけるとおどかしたが、それでも姫は、しゃべろうとはしなかったのじゃ。業を煮やした魔術師は、本当に魔法をかけようとし、おどろいた王子は、呪文を唱えるのをやめさせようとしたが、魔術師は王子をはじきとばし、さらに呪文を唱え続け、そしてとうとう呪文を全部唱え終えてしまったのじゃ。ゼルダ姫は、その場に崩れ落ち、いつ覚めるともない眠りに入ってしまった。と同時に、魔術師もその場に倒れ、絶命していたそうじゃ」
「王子は大いに嘆き悲しみ、ゼルダ姫をこの部屋に置いたのじゃ。いつかきっとよみがえることを願ってな。そして、この悲劇を二度と忘れぬようにと、代々王家に生まれる女の子には、必ず「ゼルダ」と名づけるように命じなさったのじゃ」
インパは、ゼルダ姫の眠る祭壇の横の台の上より、やはり同じ紋章のある1本の巻物と、6つの小さなクリスタルを取り、リンクに手渡しました。
「リンク、それは偉大なる王が、きたるべき時のために用意しておいたものを、私の一族が代々伝えてきたものじゃ。古代の文字で書き記してあるので今では誰も読めぬが、紋章を持つそなたなら、読むこともできよう。それにはトライフォースを完全なものとする鍵が隠されているという。さあ、読むがいい」
リンクは半信半疑で、巻物に目を通しました。
するとどうでしょう。
今まで見たこともない文字なのに、まるで文字のほうから語りかけてくるように読むことができるのです。
その巻物には、こんなことが書かれてありました。
『後世のトライフォースを操るものよ。そなたにトライフォースの秘密を伝えよう。トライフォースには、3枚の種類がある。すなわち❝力❞、❝知恵❞、そして❝勇気❞。この3枚のトライフォースを合わせた時、トライフォースはその最大限の力を発揮するのだ。3枚のうち、❝力❞と❝知恵❞の2枚は王国に残すから受け取るがよい。しかし❝勇気❞のトライフォースは理由あって私が隠した。トライフォースは誰でも使えるというわけではない。悪しき心を持たぬしっかりとした人格も必要だが、生まれながらの特殊な素質も必要なのだ。残念ながら私の生きている間に、そのような人物を見つけることはできなかった』
『それで私はハイラル全土に魔法をかけることにしたのだ。素質を持った人間が道を誤らずに育ち、さまざまな経験を積み、ある年齢に達した時、紋章が現れるような。しかし、もしそれまでに、他の誰かがトライフォースを使えばどうなるだろうか。使い方を誤れば、さまざまな悪を産み出す』
『❝勇気❞のトライフォースは、ハイラルで一番大きい島の❝死の谷(デス・バレー)❞にある大神殿に隠してある。しかし、そこに入るには、まずハイラルにある6つの神殿で、守護神と戦い❝結界❞を解かねばならぬ。これらの守護神は、私が神殿に外敵が侵入するのを防ぐために作ったものだ。そして守護神を倒したら、その奥の石像の額にクリスタルをはめこむのだ。』
「リンクの冒険」説明書より
今度のリンクはサイドビュー
本作は前作から一変してフィールドは真上からの視点でドラクエのようなRPGの町、ダンジョン配置となっています。
クリックすると拡大します
そして戦闘画面やダンジョンは横スクロールビューのアクション画面。
レベル上げというRPG要素を含み剣げき、魔法などを駆使して戦う仕様となっています。
ゼルダの伝説シリーズとしては珍しく、横スクロールビュー。
その後のシリーズで特殊なボス戦などでサイドビューの場合がありますが、このような形式は本作だけである、ゲームタイトルの主題にリンクが使われた本作ぐらいでしょう。
そしてゲームシステムとしてもあまり定着しませんでしたのでリメイクなどもされるかどうか…
その証拠に本作はラスボスよりあらすじでもあった大神殿にたどり着くのすら難しいという高難易度でエンディングを見るのが非常に大変です。
そのためゲームオーバーの嵐は覚悟して挑んでください。
しかし、その他のシリーズの3Dリンクアクションに影響を与えるものとなります。
特にジャンプ上下突きは「大乱闘スマッシュブラザーズ」の技でもお馴染みですね。
本作、ドラクエのようにエンカウント形式ではなくフィールドにガノンドルフの手下が幽霊みたいにうろうろしています。
そして手下に当たると戦闘サイドビュー画面に切り替わります。
バトルシステムは前作と同じでライフマックス時にはビームが出て、敵からの攻撃は盾でガードする。
戦闘画面に切り替わると横スクロールのバトルマップになりアクションパートへと遷移します。
そこで出現した敵は別に逃げても良いのでしょ?
ノンノン、本作はRPG要素であるレベル上げも存在するのでなるべく敵を倒して経験値を得る事も重要になってきます。
レベルアップ後はステータスを任意で割り振ることができ「アタック」、「マジック」、「ライフ」の3種類から選択します。
前半はやはり攻撃力を上げるアタックと防御力を増やすライフが重要です。
しかし、後半になるにつれ、魔法ではないと攻略できない場所も出てくるためまんべんなくステータスを上げていくことをオススメします。
それにRPG要素と言いつつ本作はアクション要素が強いので敵の攻撃を受けなければ問題ないので、自分の実力次第で柔軟に任意でステータスアップを選択できるのは良い点ですね。
白い敵は弱く、黒い敵は強いのでレベルに合わせて遭遇すると良いでしょう。
もちろん自動的には戦闘は始まらないのでかわしながら道を進むのも攻略方法の一つです。
縛りプレイをしても面白いかもしれません。
しかし、本作は大神殿に行くまでが非常に難しく前作とは違い当時の横スクロールアクションの難しさをそのまま反映されています。
ワザはありますが、裏ワザ的要素は特にないですが、RPG要素ということもありセーブができるのが唯一の救いですね。
前作同様の立ち回りではいかんぞ君!
本作は謎解きというよりかはアクション性が高く、サイドビューのため上下左右や斜めからの敵の襲来や攻撃が飛んでくるため、3Dアクション的思考で挑む必要があるます。
前作のように真上からのアクションでは対策できない攻撃がくるのでジャンプを駆使しつつ進めていく必要があります。
クリックすると拡大します
敵は格闘ゲームのように上下でガードを変えてくる敵もいるので上段下段突きを使い分けることも重要です。
特に上記画像のアイアンナックは強敵で臨機応変な倒し方が求められます。
さらに前作と違うところは町の人との距離が近い!
クリックすると拡大します
前作はダンジョンにいるおっさんに何かをもらうというちょっと浮世離れ感があったけど、本作は町が存在し町民が住んでいます。
クリックすると拡大します
町民から冒険のヒントやアイテム入手、魔法を教えてもらう事ができ、ハイラルの物語がより身近に感じるようになっています。
その証拠に町の名前などが続編等々で使用されたりと世界観を作り出したとも言えます。
まとめ
本作と前作を合わせたものが64で発売されその後の基礎となる「ゼルダの伝説 時のオカリナ」だと思います。
謎解きの前作、アクションの本作、良い化学変化で結びついた面白い作品、シリーズとして今なお人気を博しています。
非常に画期的で面白い作品で「ワンダーボーイ」のようにRPG+アクション要素ですが、定着はせずにその後の作品、携帯ゲーム作品は前作の真上視点アクションに定着。
そうこうしているうちに3D作品が出てしまったため、横スクロールアクションはゼルダの伝説好きではあまり知名度がありません。
ですが、当時骨太アクションゲーム作品が列挙している中で任天堂が制作した高難易度アクションとして新鮮な作品となっていてオススメです。
それでは次もね~