【アインハンダー】スクウェアが手掛ける攻走守に優れた名作シューティングゲーム

中学2年生付近、大人になる手前でまだ思春期の羞恥心が芽生えていないであろうころ。

ゲームやファンタジー、漫画やアニメの世界に憧れる。

そんな経験ないでしょうか?

私はそこまで拗らせませんでしたが頭の中ではたくさん想像しました。

もし何々だったら、もしこういう能力があったらなど妄想を繰り広げていました。

なぜこのような中二心が存在するか。

それはひとえにその物語のキャラクターや物、動作や技などがかっこいいことにつきるでしょう。

なんとなく語呂が良い言葉や力を秘めていそうな言葉には不思議な魅力があります。

今回紹介するレトロゲームは中二心を全ての要素でくすぐる超イケてるシューティングゲームです。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス

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・アインハンダー(EINHÄNDER)

ジャンルシューティングゲーム

プレイ人数1人

・スクウェア

・スクウェア

・1997年11月20日

・ 2008年6月25日(PSP版、PS3版、PSVITA版:プレイステーションアーカイブスで配信)

・PlayStation(プレイステーション)

・PlayStation Portable(プレイステーションポータブル)

・PlayStation3(プレイステーション3)

・PlayStation Vita(プレイステーションヴィータ)

・有

・PSP版、PS3版、PSVITA版:プレイステーションアーカイブスで配信

本作のセールスポイント

・ガンポットシステムが斬新かつデザインの面でも流石スクウェアと言わんばかりのかっこよさ。

・シューティングでは珍しくストーリー設定がしっかりしておりストーリーを追いながら楽しめる。

・ファイナルファンタジーの音楽も手掛けた作曲家「福井健一郎」が手掛けるBGMはテクノ調やハウス音楽、リミックスのかっこよさがあり、聞きごたえがあるためOSTもオススメ。

ストーリー

人類が月の南極に地下都市を建設し、移住化開始してから一世紀余。

国家として独立を主張する月面都市と、宇宙での権益を守ろうとする地球諸国との間に起こった紛争は、月側を支援する地球国家の登場により瞬く間に拡大、やがて三度目の大戦へと発展した。

人類が初めて経験する星間紛争「第一次月戦争」の勃発である。

戦いは熾烈を極め、地球全土を焦土と化しながら焼いたが、結局、決着を見ることなく集結。

戦後、月面都市はセレーネを称した独立、残存した地球諸都市は連合しゾードム帝国を建国した。

 

それから半世紀後の2242年2月。

セレーネは、地球からの経済封鎖によって限界にきていた窒素供給問題から国民の関心を逸らすため、聖地復興をスローガンに掲げ、ゾードム帝国に対し宣戦を布告。

奪回軍を編成し、再び地球への侵攻を開始した。

いわゆる『第二次月戦争』の勃発である。

当初、戦いはセレーネ軍の圧倒的攻勢が続いた。

旧式兵器で編成されたゾードム軍は、大戦後も高度な軍事テクノロジーを保持してきたセレーネ軍の勢いに次第に陰りが見え始めた時、戦況は逆転した。

兵力に優るゾードム軍は全戦線にわたる同時反攻作戦を開始、圧倒的な戦力差の前にセレーネ軍は各地で惨敗を喫し、地球からの撤退を余儀なくされたのである。

ここに至り、セレーネは戦略方針を大幅に変更する決定を下した。

そして、その準備のために始められた意図不明の作戦。

それが、新型の戦術戦闘機によって編成された決死隊による、ゾードム軍拠点への奇襲降下作戦だった。

その後、二年にわたり繰り返し敢行された同様の作戦は、局地的だが、多大な戦果を上げ続けた。

特に月から降下してくる戦術戦闘機の、自殺行為とすら思える勇猛な戦闘機動がゾードム軍将兵に与える心理的動揺は計り知れず、いつしかそのコードネーム『アインハイダー』は、死神の代名詞となっていった。

 

そして、2245年12月12日。

この日も、セレーネ軍は3機の戦術戦闘機を地球に送り込んだ。

初期作戦目標は、帝都の強行偵察。

それは、アインハイダーによる最後の降下作戦となった。

「アインハイダー」説明書より

中二心を掴むのが上手いスクウェアだからこそのシューティングゲーム

「アインハイダー」とはドイツ語で「一本腕」と訳されるそうで、本作のパッケージにも一本の腕のレントゲン図が表紙を飾っています。

また本作の操作機体が腹部装備がその名前に由来しており、本作のゲームシステムの大きな特徴にもなっています。

またアインハイダーは本作において死神の異名を持つ機体なのでレントゲンの骨は死神の腕として例えられているのでしょう。

シューティングゲームとしてはなかなか珍しいジャケットでオシャレですね。

そこがスクウェアらしい。

そしてRPGで知られるスクウェアにしては珍しくシューティングゲーム、それもFPSとかTPSではなく横スクロールシューティングゲームに挑戦したタイトルでもあります。

本作の大きな特徴は「ガンポット」の存在。

本作で使用する機体は初期装備として通常ショットの「20ミリ機関銃」とアインハイダーの腕であり武器でもある「マニピュレーター」を装備しています。

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「ガンポット」は敵を倒した際に敵が持っている、または落とす装備武器で自機が接触するか、マニピュレーターで引き寄せることで取得することができます。

ガンポットには弾数が存在し弾数を消費しきると投棄されます。

同じ種類のガンポットを入手すると耐久力、弾数が回復するので上手く通常ショットと使い分けて攻撃を行うのが攻略のポイントです。

通常のシューティングゲームにはないマニピュレーターやガンポットの操作にクセがありますが、それに慣れると今までにないシューティング体験ができます。

登場機体

・エンディミオンFRSマークII

ガンポットの搭載数が3つと登場機体の中一番多く、ガンポットの切り替えによって戦略的に戦える機体。

 

・エンディミオンFRSマークIII

ガンポットの搭載数はマークⅡより減少するものの通常ショットの火力が高く、ガンポットの操作に慣れないプレイヤー向け。

 

・アストライアーFGAマークI

ガンポットを機体の上下に配置でき、2つ同時に使用することが可能な高火力タイプ。

本作は2機の隠し機体が存在しそれぞれゲームを特定の条件に基づいてオールクリアすると使用可能となります。

また「チョコボの不思議なダンジョン」に付属する「不思議なデータディスク」内の本ゲーム用データを使うことでも使用可能となります。

スクウェアらしくスクウェアのソフトとの連携。

隠し機体

・コックローチ

ガンポットを装備することができない機体で通常ショットとサブショットのみの構成。

ガンポットを取得すると、通常ショットの威力が上がっていく。

ショットとサブショットのみという従来のシューティングゲーム感覚で本作をプレイできるようになるやり込み機体。

どの難易度でもよいので、各ステージに存在するシークレットボーナスを15個以上取る全ステージクリアすると手に入る。

 

・アストライアーマークII

アストライアーFGAマークI同様にガンポットが2つ同時に装備できる機体。

違うのは全ガンポットの初期弾数が9999という圧倒的な弾数で、爽快に撃ちまくれるチート機体。

コンティニュー3回以内でハードモード全ステージをクリアすると使用可能となる。

シークレットボーナスなどは特殊ガンポットの出現条件や隠し機体の出現条件になるので赤い敵がシークレットボーナスなので積極的に狙っていきたいですね。

本作は全7ステージで構成されています。

1面

ステージ中ボス:グライフボス:ドラッヘ

 

2面

ステージ中ボス:ガルネーレボス:シュピンネ

 

3面

ステージ中ボス:ゲッコーボス:グスタフ

 

4面

ステージ中ボス:ザラマンダーボス:シュトゥルムフォーゲル

 

5面

ステージ中ボス:ゲシュテルボス:デューラー

 

6面

ステージ中ボス:ガイアーボス:シュヴァルツガイスト、モニター

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7面

ステージボス:ヒュペリオン

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あらすじからも分かる通りRPGを主に制作してきたスクウェアだけに世界観やストーリーがシューティングながらもしっかり設定があり、ステージ終了後のオペレーターからのセリフで今どのような状況になっているのかがわかりやすい。

さらにゲームオーバー時に過去のプレイとの比較統計が出るため戦略を組み立てて攻略、やりこみを行う上で嬉しい機能です。

ギャラリーモードも搭載しており攻略の進捗によって解放されていくイラスト群を集めるのもやりこみ要素の一つです。

お話しの設定やラストのエンディングの流れ的に、続編やリメイクなどは考えにくいですが、「キングダムハーツ3」や「ワールドオブファイナルファンタジー(WOFF)」でしっかりとアインハンダーはスクウェアのゲームなんだぞと言わんばかりにコラボレーションを果たしています。

スタッフの中にアインハンダーの開発に関わっていた人による遊ぶ心ですね。

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キングダムハーツ3では本作の6面のボスである「シュヴァルツガイスト」が登場しグミシップで倒すミッションがあります。

WOFFでは敵として参戦しています。

3Dグラフィックだからこその演出表現が光り、スクウェアだからこその物語性

本作はプレイステーションということで3Dグラフィックを使った背景やカメラワークが特徴的で演出でもうまく使用しています。

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ボスやステージの構成によって動き出すカメラワークは3Dの空間をより3Dへ臨場感のあるものへと変化させていきます。

その揺れるようなカメラワークはさながら映画のアクションや戦闘機のシーンのようにワクワクするものがあります。

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ボスが破壊されて転がるシーンなんかも転がりにあわせてカメラワークをボスの転がる方向へあわせて、最後に機体を背に爆発する。

かっこいい!

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そして本作降下作戦は深夜のいわゆる夜襲で行われているため、ステージを進むとだんだん朝焼けが差し込むのも憎い演出ですね。

まとめ

本作はストーリー、演出、システム、デザイン、BGMの観点でバランス良く構成されており、評価として大きく割れることのない名作です。

大きくとがった面はありませんが、RPGを制作してきた会社だからこそ、ストーリー、演出、デザイン、音楽の面で抜かりはなかったのでしょう。

あとはシステムと行ったときに素直に見せ方の問題で、ガンポットシステムはいわゆるシューティングゲームのアイテムによる武装の装備にすぎません。

ですが、ガンポットというシステムというよりデザインのセンスであたかも斬新なように見せてしまった。

それもかっこよく。

そこが本作のうまいやり方でスクウェアに下地だからこそできたシューティングゲームだと感じました。

BGMがテクノ調でかっこいいのでサントラ、そして本作はアーカイブスでも配信もされているのでオススメですよ。

個人的には対大型敵の「戦慄」、「血戦」がかっこよくてボス戦が物凄くアゲアゲになります。

スクウェア 1997年11月20日

それでは次もね~

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