【スリーダーティドワーフズ】ヒーローは時に泥臭く、ハチャメチャに人を救う

もし絵の中や別の世界の住人が私達を助けてくれるとしたら?

それはまるで夢の国の住人が訪れる魔法の世界。

現実の誰にも助けを求められない時、そんなヒーローがいたらなと思いにふけったことがあると思います。

ヒーロー漫画なんかでは助けて○○!と呼ぶとどこからともなくやってくる正義の味方。

今回紹介するレトロゲームはテーブルゲームの世界から現実に舞い降りた3人のヒーローの物語。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス

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・スリーダーティドワーフズ(Three Dirty Dwarves)

ジャンルアクション

プレイ人数1~3人

・セガ

・アパルーザ

・1997年5月30日

・SEGA SATURN(セガサターン)

・無

本作のセールスポイント

・カートゥーンアニメ調の世界観とアクションが楽しい。

・敵や建物など個性豊かでギミックも作り込まれている。

・3人のドワーフたちを使いこなす爽快感。

ストーリー

ニューヨーク州の北都。

そこの地下深くにアメリカ陸軍の極秘施設、兵器・システムテクノロジー研究所、「WST:Weapons Systems Technology」が存在する。

WSTの主な目的は新しい兵器のリサーチで、その研究のためにアメリカ政府は50億ドルもの国家予算を投資している。

WSTの所長、ワゴン・ブリッグ大佐はいかなるダメージにも耐えられ、命令には絶対に従う強靭な兵士を遺伝子工学的に作り出すという、プロジェクトに取り組んでいる。

そしてそのプロジェクトは、ついに3人の男の子と1人の女の子を誕生させる。

しかしその子供たちは、ブリッグ大佐の望むような強靭な肉体は持ち合わせていなかった。

ただし彼らは知識が非常に優れている子供、要するに天才児だったのだ。

子供は男の子たちが「グレゴリー」「ビリー」「カイル」、女の子は「ローラ」と名付けられた。

WSTの秘密が漏れることを恐れたブリッグ大佐は、子供たちを研究所内に監禁することにした。

彼らにとって研究所での生活は退屈であったが、唯一の楽しみがサイコロを使ったボードゲームだった。

それは怪物たちのいる危険な世界を探訪するゲームで、ゲームマスターをローラが務め、グレゴリー、ビリー、カイルはそれぞれ「グレッグ」「タコニック」「コーサッグ」というドワーフを操った。

ある日、4人のイタズラで実験室が爆発するという事故が起きた。

これに恐れを抱いたブリッグ大佐は、この4人を別々の部屋に入れてしまおうと試みる。

この計画を知った子供たちは、最後にもう一度ゲームをすることにした。

ドワーフたちを異次元の門から現実の世界へ呼び出し、そして自分たちをここから助け出してもらうために。

門を開くにはサイコロの目、「20」が出なければならない。

そのとき4人を連れ出すために警備員たちがやってきた。

ビリーが最後のサイコロを投げた。

ドアが勢いよく開き、子供たちを捕まえる。

サイコロが宙を舞い、回転が止まった。

腕を引かれ、部屋から連れ出される子供たち。

サイコロには「20」の目が出ていた。

一方、遠く離れた深い森の中、「グレッグ」「タコニック」「コーサッグ」の3人のドワーフたちは、怪物たちと戦いながら小道を逃げていた。

するといきなりむこうの方に石でできた門を見つける。

後ろを振り返ると何千という怪物たちが、彼らを追いかけてきている。

3人はサイコロの指示に従い、その門に飛び込んだ。

ドワーフたちが真っ暗な闇をずっと落ちていく。

気がつくと見慣れぬ世界にいる彼ら。

そう、彼らはニューヨークのとあるスポーツショップに落ちてきたのである。

何が何やらさっぱり分からないが、ただ1つだけ分かっていることは4人の子供たちを救出しなければならないということだ。

何も武器を持っていないドワーフたちは、バット、ボーリングのボール、ショットガンなど、すぐさま手にできるもので身を固めた。

しかし、ドワーフたちは怪物から逃れたものの、異次元の門の閉め方を知らない。

だから、彼らを追ってきた怪物たちも、ニューヨークになだれ込んできてしまった。

子供たちを救出するため、幾多の困難を乗り越え街中で暴れ回る怪物たちをなぎ倒しながら、WSTをめざせ!!

「スリーダーティドワーブズ」説明書より

天才児が研修所脱出のために編み出したのは異世界からのヒーロー召喚!?

本作はテーブルゲーム世界のキャラクターたちが研究所に囚われた子供たちを救うストーリー。

オープニングムービから盛り上がりましたこの物語。

最初上記記載のストーリーがアニメーションで展開され、カートゥーン調のバタバタ劇からスタート。

ベルトスクロールアクションのステージを駆け巡ります。

コントローラが基本2個の時代に3人プレイが可能な本作。

キャラクター

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プレイアブルキャラクターとして「グレッグ」、「タコニック」、「コーサッグ」の3人のドワーフが操作可能。

プレイヤーが増えるほどそれだけ同時にドワーフたちを操作することができます。

1人プレイの場合は基本先頭のキャラクターを操作します。

キャラクターは交代も可能ですし、気絶や倒されたら交代となります。

ドワーフたちはそれぞれオープニングでもありましたがスポーツショップで個性の違う武器を手にしているため攻撃内容が違います。

しかし、さすがアメリカというか、スポーツショップにショットガンがあるとは…

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この個性が違う攻撃方法を使い、敵やボスごとに使い分けて攻略を展開していきます。

また3人がいる状態での必殺技として「ケンカアタック」があります。

ドタバタアニメお馴染み煙幕を放ちボカスカやりあいながら敵にアタックする攻撃。

3人同時に活躍するのはこの必殺技だけではなく高所に行く際のジャンプ台を残り2人で支えたりなどアニメーションの芸が細かい演出がなされています。

現実世界なのに異世界並みに荒廃、ハチャメチャステージの数々

本作はカートゥーンデザイン・アニメーションが面白く良く動くアクション、ステージの数々が存在します。

ステージは全15ステージですがそのうち全てがベルトスクロールアクションというわけではありません。

例えば画面奥の敵を攻撃したり。

ベースボールで決着をつけたり。

鉄球でマンションをぶち壊したり。

トロッコに乗ったりとカートゥーンアニメ感バリバリのドタバタ感がとても愉快・爽快で面白い。

本作の世界観は荒廃したストリートを抜けてWSTを目指すのが目的となります。

その道中では様々な敵が出てくるのですが、どれも個性的。

頭を殴られすぎたパンチドランカーの「ボクサー」。

ネイキッド・忍者」の名に相応しい全裸で無敵の人。

タマネギを食べて口臭を出す「オニオン・マーチャント」。

ルージュラのようにキスをしてくる「キス・オーク」など現実世界を冒険しているはずなのに、まるで異世界のような個性の強すぎるコミカルなキャラクターが大集合!

ドワーフたちの前に立ちはだかります。

これなんて完全にゴールドジムですね。

本作に登場するぐらい歴史があるジムだとあらためて感じますね。

軍事施設内のせいかロボットまで登場する。

微妙に一般人も紛れているのが現実味があってデザイン的にも引かれるものがあります。

ブラックジョークも効いていて兵器用に作られたとはいえ、殺人赤ちゃんをボコボコにするステージは現在ではちょっと表現としてNGかかるかなという気がします。

異世界、現実、化学が織り交ざった敵キャラクターの数々。

世界は違えど意外とどれも存在することに違和感がなく世界観に溶け込んでいます。

カートゥーンアニメと本作の魅力はそんな現実と非現実が交わっても違和感なく表現できるところではないでしょうか。

まとめ

とにかくカートゥーン調に良く動くアニメーションやギミック満載の仕掛けが楽しい。

ドワーフたちの個性を活かした攻撃、攻略。

荒廃したストリートの街並みなど魅力的なゲームデザインとなっています。

色んなシーンがブラックジョークのオンパレードなので現在でのアーカイブス化は難しいのかな?

そのくらいハチャメチャをやりきっているので爽快感抜群な作品です。

それでは次もね~

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