シリーズもいつか終わりがくる。
あのこち亀だって終わったのだから。
でも終わりには虚無感、満足感、喪失感どれも一区切りつけるのにはうってつけの感情が溢れてくる。
コンテンツとして、いつも最終作のつもりで続編を作るのか最終作は思い入れが違うのか。
最終作はハッピーエンドで終わらすのかぼんやりと続編(アメイジング的な新シリーズ&外伝など)がある前提で作成するのか。
今回紹介するレトロゲームはファン待望のシリーズ最終作にして前作の挽回作?です。
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・ファンタシースター 千年紀の終りに(PHANTASY STAR4)
ジャンルロールプレイングゲーム プレイ人数1人・セガ
・メディアカイト(PC版)
・セガ
・エムツー(PS2版、GA版:【SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション】に収録して発売)
・1993年12月17日(MD版)
・1998年4月2日(SS版:【ファンタシースターコレクション】に収録)
・2004年12月17日(PC版:セガゲーム本舗)
・2008年3月27日(PS2版:【SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション】に収録して発売)
・2008年6月24日(Wii版:バーチャルコンソールで配信)
・2012年12月19日(GA版:【SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション】に収録プレイステーションアーカイブスで配信)
・2019年9月19日(MDM版:本体に収録)
・MEGA DRIVE(メガドライブ)
・SEGA SATURN(セガサターン)
・PlayStation2(プレイステーション2)
・Wii(ウィー)
・PlayStation3(プレイステーション3)
・MEGA DRIVE MINI(メガドライブミニ)
・有
・Wii:バーチャルコンソール
・PlayStation2:プレイステーションアーカイブス
・旧ファンタシースターシリーズの最終作。
・ファンタシースター1,2スタッフが再集結したことでアニメーションなど演出が大幅パワーアップ。
・後々のファンタシースターシリーズに繋がるネタが満載。
ストーリー
アルゴル太陽系ーーその星々には、かつて華やかな文明が栄え、人々は繁栄と享楽を謳歌していた。
だが、惑星の天候や食料生産を司る管理システム「マザーブレイン」の破壊、そして第一惑星パルマの爆発・消滅という大災害を前に、その文明はもろくも崩れ去った。
第二惑星モタビアは科学文明とともに総人口の90%を失い、人々の生活は困窮を極める。
それから1000年の年月が流れた。
悠久の時の流れは、人々に生きる活力を蘇らせ、文明の復興へと希望の灯をともした。
しかし荒廃した惑星の過酷な環境は、なかなか繁栄の芽を根付かせてはくれなかった……。
AW2284年、モタビア。
現在にいたるも危険なモンスターがそこかしこに発生し、それを狩ることを生業とする「ハンター」と呼ばれる者たちの存在もすでに日常の光景となっていた。
ある日、名ハンターの誉れ高いライラとその弟子にして新米ハンターのルディに、モタビア・アカデミーから仕事の依頼が舞い込む。
さっそくアカデミーへと向かった二人だが……。
「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション」説明書より
アニメーションがパワーアップしてファンタシースターらしさが帰ってきた!
ファンタシースターに始まりファンタシースターに終わる。
本作は今までのように1,2,3のナンバリングがありませんが、外伝ではなく正式な続編「ファンタシースター4」として発売されました。
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アルゴル太陽系の「モタビア」を主軸に物語は進行していきます。
前作のような世代交代のマルチエンディングは存在しませんが、その代わりシリーズファンが求めるようなSFなファンタシースターとして旧ファンタシースターシリーズを締めくくる完結編となります。
さらに前作とは違い1、2のスタッフが再集結した作品であり、ファンタシースターらしさを取り戻す一つの要因となっています。
基本的な戦闘システムは2がベースとなっており、さらにプラスして戦闘中キャラクターの背面が見え、アニメーション行動を起こすという細かい演出も。
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モンスターのアニメーションも前作より改善されており、戦闘や世界観を盛り上げる演出として機能しています。
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本作はファンタシースター世界の魔法的な立ち位置の「テクニック」がパワーアップしています。
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キャラクター固有のテクニックに加え、キャラクター同士特定のテクニックを組み合わせて強力な攻撃を行う「コンビネーション攻撃」が追加されました。
このコンビネーション攻撃はなんと敵も使用してきます。
こういう主人公側だけではなく敵も同じ条件で戦えるのは中々戦略性が高い。
自分であれば、どのように攻略するだろうと、まるで生身の相手がいるような感覚でプレイできます。
敵のコンビネーション攻撃も特定の組み合わせがあり、コンビネーション攻撃を使用する2人のうちどちらかを先に倒してコンビネーション攻撃を使用させないなど戦略的な駆け引きが可能です。
コンビネーション攻撃の組み合わせを探すのも本作の楽しみの一つで、攻略にも必須。
コンビネーション攻撃の組み合わせを見つけたらメモをしておきましょう…と言いたいところですが、それは面倒くさいですよね?
本作をそれを補う「マクロ」という機能があります。
マクロと聞くとみなさん思い浮かべるのはExcelのマクロでしょう。
認識としてはそれで合っています。
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本作のマクロはあらかじめキャラクターの行動指示を登録しておきコンビネーション攻撃も登録しておくと楽に技を発動できます。
そして戦闘にはもう一パターン「マシンバトル」があります。
マシンと言えば海を走ったり、空を飛んだり、地を高速で移動する時に使用します。
本作ではマシンの乗車の有無で戦闘方法が変わってきます。
マシンに乗っている時に敵に遭遇すると「マシンバトル」に突入します。
マシンバトルはマシンの耐久力をHPとしマシンの性能でバトルを行います。
マシンバトルの際、味方側の画面はマシンのコクピット使用になっており芸が細かくかっこいい!
やっぱり荒廃し続ける世界から希望へ繋げる物語
相変わらず繁栄して荒廃して復興してを繰り返すアルゴル太陽系。
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本作はファンタシースター4と名づけない理由はナンバリングが付いているとシリーズファン以外買ってもらえないという理由でナンバリングを外しています。
しかし、本編をプレイするとファンタシースターのシリーズネタ満載なのでファンならニヤッとするポイントも多くあるので、やはりシリーズファンは十二分に楽しめます。
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ですが、本作はギャグとまではいかないまでも旅ならではのドタバタ劇が多く、今までのシリーズに漂っていた悲壮感はありません。
初めて本作をプレイしても楽しめる冒険活劇が繰り広げられています。
掛け合い演出も漫画のようにコマ割りされており複数キャラクターの会話へのアクションや反応が見られて、正にみんなで冒険しているワクワク感があります。
もちろん出会いと別れなどはありますが、どこか前向きにストーリーは進み、敵に立ち向かいます。
シリーズの最終作に相応しい、明るい未来への希望が描かれています。
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キャラクターもテクニック、戦闘スタイル、掛け合いなど個性が光り、どのキャラクターにもスポットが当たるようなバランスが良いシナリオとなっておりそれぞれに愛着が湧くように工夫されています。
世界観も前作より作り込まれておりRPG好きなら王道RPGといったところです。
まとめ
RPGのお手本のような丁寧な演出とストーリー。
ファンタシースターお馴染みの演出や世界観。
RPGとしてもファンタシースターの作品としても完結しているのは正に完結作に相応しい作品。
ファンタシースターとしては悲壮感がないので1,2ガチ勢の人にはパンチがくるようなシナリオではないです。
ですがファンタシースターオンラインのようにワイワイガヤガヤ、みんなで冒険する世界観や盛り上がりは引き継がれており、今後のシリーズの基礎となる分岐点となる作品でもあります。
本作はアメリカの国立スミソニアン博物館の「アート・オブ・ビデオゲーム展」でメガドライブの4選のうちの1点に選出されています。
メガドライブの代表するRPGとして選出された本作はセガの代表するオンラインゲームへと進化していきます。
それでは次もね~