【時の継承者 ファンタシースター3】実は世代交代RPGの元祖であるがファンタシースターかが怪しい外伝的作品

時代を越えて、世代を越えて、先祖を越える。

そうやって先祖代々時代を作ってきた。

今生きている生物全てはこれに該当するでしょう。

これから先は自分自身でもわからないですが。

そう、それが人生の選択肢です。

こっちを選べばこうかもしれない。

こっちを選んだからこうなった、やり直したいと思っても現実は異世界転生ではない(多分輪廻転生がないとも言いきれないが)ので不可能です。

どのように次の世代に繋ぐかを考えること、実現することが難しい現代において、送りたい。

今回紹介するレトロゲームは世代を必死に守り、次の世代へ繋ぎ、新たな世代を守る、3世代を越える物語。

タイトル販売元開発元発売日フォーマットアーカイブス

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・時の継承者 ファンタシースターIII(PHANTASY STAR3)

ジャンルロールプレイングゲーム

プレイ人数1人

・セガ

・セガ

・エムツー(PS2版、GA版:【SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション】に収録して発売)

・1990年4月21日(MD版)

・1998年4月2日(SS版:【ファンタシースターコレクション】に収録)

・2008年3月27日(PS2版:【SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション】に収録して発売)

・2008年4月30日(Wii版:バーチャルコンソールで配信)

・2012年12月19日(GA版:【SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション】に収録プレイステーションアーカイブスで配信)

・MEGA DRIVE(メガドライブ)

・SEGA SATURN(セガサターン)

・PlayStation2(プレイステーション2)

・Wii(ウィー)

・PlayStation3(プレイステーション3)

・有

・Wii:バーチャルコンソール

・PlayStation2:プレイステーションアーカイブス

本作のセールスポイント

・世代間を越えた数百年の時を紡ぐ物語。

・戦闘の優劣によってBGMが変わったり、音楽の質も高い。

・世代間の時代経過の反映がしっかりしており、キャラクターの年齢による見た目も設定されている。

ストーリー

荒れ果てた大地と、その上でやっと息をしているかのような未発達の文明。

この世界に、かつて惑星の軌道を変えるほどの超化学文明が栄えていたと誰が想像できるだろうか……。

なぜこれほどまでの衰退が訪れたのか?

その理由を知る者は誰もいない。

ただ、伝説の中に、その理由の断片を残すのみだった。

 

それは1000年前にさかのぼる。

当時、人々は科学文明の発展の中で幸せに暮らしていた。

だが、ライアと名乗る少女が、モンスターを造り出す不思議な力を使い、世界を征服しようとした。

彼女とその片腕・エシル家の公子によって、瞬く間に世界は荒廃する。

絶望に沈む人々の中で、ただ一人立ち上がった者がいた。

その名はオラキオ=サ=リーク。

彼は科学文明の枠を結集したロボット軍団を率い、ライア軍に立ち向かった。

戦いは熾烈を極め、ライアとオラキオは相打ちとなり、エシルの公子は宇宙の彼方へ追放された。

リーダーを失ったそれぞれの勢力は互いに自然消滅し、激しい戦火によって文明を支えた科学とその記録は失われる。

その後、オラキオと共に戦った者の子孫は「オラキオの民」と呼ばれ、ライアと共に戦った者の子孫は「ライアの民」と呼ばれるようになった……。

 

伝説の勇者オラキオの血を引くリーク家の王子・ケインは、ある日浜辺を散歩していた。

そこで彼は、一人の美しい少女が浜辺に打ち上げられているのを発見する。

手厚い看病のかいあって、少女は意識を回復したが、マリーナという名前の他には何一つ憶えていなかった。

ケインは彼女を自らの客人として遇し、王城の一室を貸し与えた。

やがて二人の心は通じ、ついに結婚を誓い合う仲になる。

ケインの両親である国王と王妃は反対したが、ケインの固い決意の前に、とうとう結婚を認めることとなった。

その頃、リーク国の領内で、モンスターが出没するようになった。

まるでそれは、モンスターを造り出すライアの伝説を思い起こさせるような出来事だった。

そんな不安に苛まれるオラキオの民にとって、ケインとマリーナの結婚は明るい話題だった。

人々の祝福の中、ついに結婚式の日が訪れる……。

「SEGA AGES 2500シリーズ Vol.32ファンタシースター コンプリートコレクション」説明書より

RPGに世代交代でifの攻略パターンを生み出した意欲作

セガがまたやってくれました!

時代の超先読みを!

今度は親子3代で紡ぐ世代交代RPG!

前作との大きな違いは世代交代要素に開発力を全振りした、してしまったというところです。

世代交代RPGと言えば「ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁」、「俺の屍を越えてゆけ」が有名ですが、ファンタシースターシリーズにも存在します。

上記2作品より先に導入された本作世代交代システムは当時画期的なものでした。

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物語はまさに人魚姫のようなストーリーで始まります。

第一世代は固定でそこからの結婚相手によりエンディングが変化します。

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そのため登場キャラクターは世代ごとにグラフィックがしっかりと用意されています。

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ロボットは年を取らない設定もちゃんとあります。

本作は結婚システムやそれによる影響をマルチエンディングとして反映されるシステム構成。

時系列が1000年単位にも及ぶ壮大なストーリーが売りのファンタシースターシリーズおいて本作はとても短い50年単位ぐらいで何世代も繰り返し物語を展開します。

世界観が変わってしまったシリーズの行方はいかに…

本作は2までと違って世界観が違います。

前作のようなスペース感がないため、いわゆるSFちっくな「ファンタシースター感」がない「ファンタジー感」になりました。

そこがファン層にはあまり受けが良くなかったようです。

まずはキャラクターデザイン。

キャラクターデザインは今までアニメ調のデザインでしたが、本作はリアルなタッチで描かれています。

それに合わせて世界観もスッキリとしたスペース感から王国や民族などあまりスペース感がありません。

ファンタシースターの持つイメージとは違うでしょうが惑星の話しはファンタシースターなので意味はあっていると思います。

そこは良いのです。リアル調じたいは悪くありませんし、アニメ調を望むのはファンが「ファンタシースターというのはこういうものだ」という願望にすぎません。

ただしデザインに関してはやはりキャラクターデザインよりも違和感を感じたのは戦闘シーンのモンスターデザインとアニメーションです。

2より進化したモンスターデザインとアニメーションが売りでしたが、売りにしないほうが発売後の喪失感は少なかったと思います。

モンスター自体は種類というか個性が時代すぎる!

いや…そのファンタシースターの時代系列ではなく発売当時の時代臭が…

当時はやってたであろう暴走族ファッション。

上半身だけかと思いきや下半身もあり、色違いの敵。

棒立ちで直立不動でアニメーションが動いているんだけど2度見しないと気づかない錯覚感。

アニメーションは付けなくほうが良かったのではないだろうか。

前作の方がモンスターが全身で動いて生き生きとしていました。

しかし本作は右手だけぐりぐり動いたりするのみです。

本当に右手だけです。

特に少しグラフィックが凝ってるものほどです。

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おわかりいただけただろうか…

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わずかな違いがおわかりいただけたでしょうか?

攻撃キャラクターの右手がわずかに動いているのが微々たるものです。

あまり迫力のない戦闘アニメーションなのでファンタシースターでなくとも賛否両論がありそうな部分ですが、本作はファンタシースターであるがゆえシリーズ作品としての評価が分かれるところになります。

酷評もある反面ストーリーは悪くないためファンタシースター1、2のようにリメイクされれば、また違ったものになるであろうと期待はあったものの現在リメイクはされていません。

まとめ

時の継承者にふさわしい、時代の先取りをいち早くするセガ。

あれもやりたい、こうしたら良くなるなど創造性は豊かであったであろう実験的な試み。

しかし、時代が追いついていないのが悔しかろう、ゲームハードのパワーや容量問題、それに伴う苦肉の要素縮小、削除などセガの創造性を詰め込むには時代のマシンは弱すぎた。

そんな残念な感覚が拭えない作品の数々。

そんな典型が先取りしすぎた結婚システムとそれに伴うマルチストーリー、時代間による複数の世界観。

悔やんでも当時の限界で面白いものを生み出すしかない。

昔は昔でクリエイターにとって苦労があったことをうかがえる作品です。

あとは単純に外伝的な装いにするのにデザインを変えたのも大きな要因でしょう。

ファンタシースターの世界観の特徴であるスペース感を残すのもこの作品がファンタシースターらしさを保つ手段だったかもしれません。

世代間をまたぎながら段々SFちっくに進化していくことで「ファンタシースター感」を表現すればファンタシースターにも進化の途中があってファンタシースターの世界観になったと説明がつきますし、本作の外伝感を十分に発揮できたでしょう。

まあかつて超文明が栄えていてそれが廃れてしまったという設定なので設定としては正しいのですがね。

それでは次もね~

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