各大手ゲームメーカーは代表的なゲームキャラクターたちを企業のイメージキャラクターやマスコット、広告塔にたてています。
そのため新作ハードやソフトのためにわざわざ新規でイメージキャラクターを作ることは稀だと思います。
そんな中当時はまだハード開発など体力があったであろうセガが「セガサターン」のイメージキャラクターをたてることになりました。
今回紹介するレトロゲームはその広告塔である熱き男の熱き遊戯(修業)をゲーム化した作品です。
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・せがた三四郎 真剣遊戯
ジャンルバラエティーゲーム プレイ人数1人・セガ
・エコールソフトウェア
・1998年10月29日
・SEGA SATURN(セガサターン)
・無
・せがた三四郎(藤岡弘)で遊べる。
・歴代のラジオCM、テレビCMが見れる。
・所有していればセガ信者になれる。
せがた三四郎とは
本作パッケージに描かれている人物それが「せがた三四郎」です。
って「藤岡弘」でしょ!いいえ「せがた三四郎」です。
「せがた三四郎」とは1997年から1998年にかけてセガサターンの宣伝マスコットとしてCMやイベントで活躍しました。
「セガサターン、シロ!」とセガサターンの機種の色と「セガサターンをプレイしろ!」をかけているその熱いメッセージが当時共感を得たとか得ないとか。
せがた三四郎と聞くと当時の人であればピンとくるかもしれませんが私自身も親が話しているのを聞いて名前だけしか知らないのですが「富田常雄」の長編小説「姿三四郎」がモデルとなっています。
姿三四郎は格闘技の天才児でせがた三四郎の姿もそれにならって胴着を着用しています。
本作のようにゲーム、小説、マンガなど様々なメディアに登場しました。
藤岡弘もとい、せがた三四郎で真剣に遊べ!
本作はせがた三四郎を題材に歴代CMをミニゲームにしたゲーム集となっています。
せがた三四郎が出演したCMを元に10種類のミニゲームが収録されています。
どれも遊びというには過酷でせがた三四郎が気合で修業したり、救出したりとバラエティーに富んだというか無茶な番組企画のようなミニゲームが収録されています。
各修行(ミニゲーム)をクリアするとミニゲームの元となったCMを見ることができます。
当時はセガだけではなくゲーム業界全体が実写でゲームを表現するという味のあるCMが多くて好きでしたね。
修業シロ!!(ミニゲームモード)
・踊りの本質を見せてやる!!~真の踊りとは何か、俺が見せてやろう!!~
曲に合わせて表示されるコマンドを記憶し、正しくボタンを入力していきます。
50ポイント以上でクリアとなり正しく入力すると1ポイント、間違えるとマイナス1ポイントとなります。
各種ボタン入力の際にせがた三四郎の拳法ともダンスとも言えない奇怪な動きや決めポーズを堪能することができます。
・緊急爆裂!かかってこい!!~地雷の埋まる特訓場は地獄の戦場と化す!!~
敵ロボットを投げでうまく誘導し地雷を踏ませるという何とも賛否両論ありそうなゲーム。
自ら投げたり、投げられたりすることで1マス進み上手く地雷をロボットに踏ませるように誘導しましょう。
当然せがた三四郎が踏むとゲームオーバーとなります。
・受け取れ!これが俺のプレゼント!!~お年寄り(サンタクロース)は大切にシロッ!!~
せがた三四郎がサンタクロースとなり良い子のセガ少年少女の家にプレゼント(CM演出上恐らくセガサターンシロ)を煙突に投下するゲームです。
煙突に入るとプレゼントカウンタが1プラスとなり70以上でクリアとなります。
建物や障害物に当たったりしてもゲームオーバーとなります。
YouTubeなどで任天堂ハードを貰って発狂、マイクロソフトハードで違う意味でガッカリの発狂、果たして当時のセガサターンはどちらだったのでしょうか…
お年寄りを大切にしてセガサターンをねだろうという思いが込められた当時のプロモーションだったのでしょう。
・困った時は頭を使え!!~頭は瓦を割るためにあるのだっ!!~
頭突きで瓦を割るゲームです。1回で14枚瓦が積まれて3回中合計で40枚以上割ればクリアとなります。
瓦割れなくて困ることはないがこぶしではなく頭を使う…
指や手、腕はセガサターンをプレイするためにあるから頭を使うってことでしょうね。
指が折れるまでセガサターンをやらなきゃいけないので指は大切に!
・秘技!これが竜神力だ!!~分身した俺のドラゴンフォースを数え、動体視力を鍛錬せよ!!~
明らかにパンツァードラグーンのドラゴンにせがた三四郎が乗っておりせがた三四郎がそれを数え数を当てるというタイムパラドックス起きまくりゲーム。
全10ラウンドで1回でも間違えるとゲームオーバーとなります。
角度によってはドラゴンにせがた三四郎の顔が付いているように見え後のシーマンの着想なんではと思ってしまう絵面が何ともシュールです。
・待ってろ!俺が必ず救う!!~猛火のビルに飛び込んだせがたは、逃げ遅れた女性を救えるか?~
炎や障害物を避けながら90秒以内にビルの最上階まであがり、逃げ遅れた人を助ける数字だけ見ると「ミッションインポッシブル」並みのミッションゲーム。
炎や障害物に当たるとゲームオーバーとなります。
珍しく?熱い男せがた三四郎がらしいゲームです。
・俺はいったい誰なんだ!?~分身の術失敗!自己崩壊寸前、せがた三四郎危うし!!~
胴着をまといし武道の達人せがた三四郎は忍者にもなれるのか!?
しかし忍者としてはまだ未熟で分身失敗!
開始の合図と同時にシャッターが開閉し60秒以内にサンプル写真と同じせがた三四郎を選択するゲームです。
不正解でもゲームオーバーとなります。
分身自体は成功しているのですがところどころパーツが異なる藤岡弘に!
藤岡弘いじりに拍車がかかってきてますね。
・走るぞ!俺の熱き魂!!~熱き肉体を持ってしても、凍結の危機からは逃れられないのか!?~
素足で氷上を滑るせがた三四郎が凍傷しないように危険ゾーンまで達したら足を上げて交互に氷上を滑るバカゲー中のバカゲー。
しもやけメーターが凍結危険領域に達するとゲームオーバーとなります。
熱い男は凍傷寸前でも足を上げれば瞬時に足がポカポカ!
これ周回したらその内熱で氷が底をぬけてしまうのではないだろうか。
良い子はマジで真似しないでねレベルの修行だ。
・修行の邪魔はさせん!!~自然破壊と不法投棄は絶対にゆるさん!!~
修行の邪魔をする不法投棄業者のゴミ投棄を16tのゴミ箱に蹴り返しいっぱいにするゲームです。
ゴミを蹴り損ねて当たるまたは蹴る際にジャストミートしないとダメージゲージが減り0になるとゲームオーバーとなります。
不法投棄の中には形は違いますがプレイステーションと思わしきゲーム機も登場し、ネタなのか皮肉なのか喧嘩売ってるのか、憎んでいたのか。
任天堂ハードが出てこないところが当時のハード戦争の縮図な感じがしてリアルですよね。
・特訓!海も俺の戦場だ!!~水中特訓の邪魔をするこの謎の生物はいったい!?~
海中生物が落ちてきて同じ海中生物をタテ・ヨコ・ナナメに3以上並べる消えます。
しかし、全部消せばよいというわけではなく、1度に15以上消さないとクリアとなりません。
また海中生物が上まで積みあがってしまった、もしくは水槽の中のせがた三四郎が窒息するとゲームオーバーとなります。
何とも鬼畜で実写なだけに鬼気迫る救出ゲームです。
その他おまけモードとしてラジオCMが視聴できる「せがたの言霊!!」とテレビCMを視聴できる「せがたの歴史!!」を収録。
せがた三四郎のお仕事記録が全て拝めるとあって正に歴史的データ集といったところでしょうか。
全体のゲームの攻略難易度は高く、ミニゲームは10種類しかないといえどやはりせがた三四郎の修業というだけあって1つのミスでゲームオーバーとなるミニゲームも存在し、クリア条件も意外と厳しいものが目立ちます。
まとめ
セガ信者なら正直これは持っているか否かで信者度が大分試される1本であり、せがた三四郎の歴史として必ず押さえておきたい作品です。
ゲーム内容自体は繰り返しプレイするほど特別ゲーム性に優れているわけではないがせがた三四郎の言葉の数々が散りばめられたゲームの心得バイブルとしてのほうが優秀なのではないだろうか。
良いこと言ってそうで言ってない奇怪な感じがセガらしくて勝手に感化された時期もありました。
そういう意味で当時のセガは宗教かよみたいなところあったかもしれませんね。
ゲームイメージキャラクターや宣伝大使として芸能人をプロモーションに起用することは珍しくないが、新たなキャラクターとして作ってしまうのは珍しく最近ではまったく見なくなってしまいました。
古い時代をよく思わない人もいますが、いい意味で余裕があり生産性より変なことにも挑戦できた試行錯誤の時代に私は面白さを感じています。
だからといって今の時代試行錯誤しないかというとそうではありませんが、生産性を両立している時代だと少し息苦しくも感じるんですよね。
そういえば最近本気で1つの遊びに夢中になることが減っているな…
それでは次もね~