これまで様々なゲームをリリースしてきたスマートフォンの市場。
スマートフォンならではの新しいゲームやシステム、その度に課金システムなど社会問題ともなり今日までやってきました。
最近では課金ではなく買い切りのゲームも増えてきてその中に名作のレトロゲームも数々リリースされてきました。
スマートフォンは主に持ち歩きながらゲームをする。
もともとそんなシステムを確立した育成ゲーム「たまごっち」。
たまごっちの影響力は大きくスマートフォンになったいま数知れぬ育成ゲームたちが星の数ほどリリースされてきました。
そんな育成ゲームと相性の良いスマートフォンでリリースされること、続編がでることを密かに期待されているゲームがあります。
今回紹介するレトロゲームは栽培ゲームの新たな形を示してくれたこちらの作品です。
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・アストロノーカ
ジャンル宇宙作物育成・害獣退治ゲーム プレイ人数1人・エニックス
・ムームー、システムサコム
・1998年8月27日(PS版)
・2008年6月25日(GA版)
PlayStation(プレイステーション)
・有(プレイステーションストア)
・野菜を荒らす「AI」で学習する外敵をトラップにはめる戦略的農業ゲーム。
・「アストロ」という近未来的農業を想像した創造性豊かな作品。
・品種改良など野菜に変化を与える要素が科学的かつ当時の未来を予測した名作。
ストーリー
ここは宇宙の果ての小惑星。
宇宙一の農家を目指す主人公はヘルパーロボットのピート君と共に究極の野菜うぃ作るため日夜努力をしています。
野菜を荒らしに来るバブーに負けずに、今日も元気に農作業に励むふたりなのでした……。
「アストロノーカ」説明書より
目指すのは宇宙一の農家!
本作、目指すは「宇宙一の農家」。
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相棒の「農林ピート1号」と共にあなたは小惑星で農業を始めます。同社開発の「がんばれ森川君2号」がモデルでしょうか。似てますね。
でもどうしたら宇宙一になれるんでしょう?
美味しい作物を作る?ギネス認定されるほどの巨大野菜を作る?はたまた企業として名をはせる?
これら総合的に優れている農家が宇宙一!大きさ良し、形良し、味良し。
でもそんなの自己満足じゃん!ミシェラン3星でも取れれば別だけど…
つまり公的な何かに認められれば良いのです。
それが「コンクールなどで実績をおさめること」です。
本作は種を植え、野菜を収穫して様々なコンクールに出品して最終的には「全宇宙野菜コンクール」で優勝を目指します。
でもそれだとただの農業ゲーム。今回紹介するのは「アストロな農家」。
地球では栽培できない新種の野菜を育てられるのが「アストロノーカ」の特徴です。
また地球とは違う環境で収穫することは地球では味わえない色々な苦労の連続。
それらを乗り越えて収穫時期を迎えることも本作の魅力とも言えるでしょう。
種植えるアフタートラップバトルアフター・・・
ゲームの流れとしては兎にも角にも種を植える所から始まります。
ここは地球も別の惑星でも一緒。
しかし、これは技術が進歩したある未来のお話し。ただ種を買って植えるだけではありません。
本作は種の「品種改良」を行うことができます。
交配で品種改良を重ねることで元の種の遺伝情報を引き継ぐ要素や種類の変化など正に「テリーのワンダーランド」の配合のような要素があります。
交配マシンの性能や種の遺伝子によって種の出来栄えが変わります。ある程度の予想は主人公の相棒のピート君が教えてくれます。
相棒のピート君の予想を元に様々な交配の法則を探し自分の思い通りに品種改良を行えるようになると農家というよりもはや博士の領域。
農家ながらも博士レベルの遺伝子知識。これが宇宙一の農家への道となるのです。
それでは種を植えていきましょう…
ここから水をやって肥料をまき、天候を気にしながら収穫…とはならないところがこのゲームの特徴であり栽培ゲームとして異質なところです。
本作は農業の苦労の中でも野菜を荒らす害虫との戦いをゲームで表現した作品と言えるでしょう。
種をまき終わりやって来るのは天災という名の外敵「バズー」です。
バズーは主人公の畑を荒らしに来る不思議な生き物でこいつに野菜を食われるか食われないか、正に野菜なのに弱肉強食の世界を生き延びるかで野菜が上手に育つかが決まります。
そんな外敵バズーに対して野菜を守るために主人公として何もしないわけにはいきませんよね?
そのために様々な工夫をするのが本作の魅力であり面白いところです。
それではどうやってバズーを追い払いましょう?
畑で外敵払いで思いつくものは…かかし?柵?堀?穴?
そうです…「トラップ」を仕掛けようじゃないか!
主人公が畑仕事を終えて一日が終了すると毎日のようにバズーが畑を訪れます。
そのためプレイヤーはバズーに備えて罠を準備する必要があります。
ここで注目なのがトラップといっても落とし穴など古典的なものもありますがこれは「アストロノーカ」。
現実世界には無い近未来的なトラップが用意されています。
例えば踏むと混乱する床を設置してバズーの進行方向を変えて落とし穴に誘導するといったことができます。
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しかしだんだんとバズーも進化を重ねていき落とし穴が効かない個体なども登場します。
このようにバズーは大変適応能力が高く、環境に合わせて急激に変化を遂げます。
これは現代流行りの「AI」を導入したゲームのためバズーが学習していき適応力も向上していきます。
強いトラップだからといってバンバン使用すると逆にそのトラップは学習され最も効きにくいトラップとなります。
ここぞという場面で使用する見定めもプレイヤーは求められることになります。
逆に主人公がへっぽこだと成長もしませんし退化するばかりです。
つまりプレイヤーが熱くなればなるほどバズーは強くなりプレイヤーを楽しませてくれます。
自分の思い通りにトラップにかかってくれたり、上手く誘導できるとよっしゃ!と大きな達成感があります。
しかし90年代後期に既にゲームで導入を試みて名作を創り出すなんて凄いですよね?
ちなみにバズーは土日祝日は完全休日で襲ってきません。バズーホワイト企業だな…
もはやバズー対策が攻略のメインでコンテストは対策金集めの場と化す
最終目標はコンテストでどんどん優勝して宇宙一の農家を目指すこと。
しかしこのゲーム、どんどんプレイしてくるといつの間にか趣旨が変わってくる種子だけに。
最初こそバズーをコンテストで優勝するための邪魔者扱いをしていましたが、途中からはコンテストや野菜を売って今度はどんなトラップをどんな組み合わせで仕掛けてやろうとお金の為のトラップではなくトラップの為のお金に心境の変化がありました。
最初はうっとおしいバズーも何度も顔を合わせる内に負けられないライバルのような関係性になるため愛着がわいてきます。
コンテストでは審査員から様々な観点で審査されますがプレイヤー自身も収穫した野菜の状態を確認してある程度の出来栄えを把握することができます。自分の自信作を選出してコンテストで優勝しましょう。
コンテストの評価が意外と辛辣で最悪の野菜を発表するとお前才能ないから辞めろレベルでありがたいコメントを審査員の方々から頂戴することができます。
これにめげずにバズー対策、品種改良のコツを掴み宇宙一の野菜を作りましょう!
コンテストやコンテストに出品する意外の収穫した野菜を売り次に備えましょう。
ショップでトラップや種を購入して今度こそは審査員をぎゃふんと言わせてやる!
また対策を行うのであれば電子掲示板の「アストロネット」や「電子メール」も利用すると攻略のヒントが隠されています。
電子掲示板というところも何とも当時の最先端を模索している名残がありますね。
これらを繰り返してが病みつきになりいつの間にかドはまりしてしまうこと間違いなしです!
まとめ
アーカイブス化だけではなく続編まで望まれている本作。
こちらのゲームを手掛けた「ムームー」は今スマホ向けでもゲーム作ってるから続編とまでは言わずともリマスター・リメイクしないかな。
この前やって面白かった「ダンジョンメーカー」なんかはアストロノーカのような畑のマス目に罠を仕掛けてモンスターを配置して入り口から侵入した勇者一同を迎え撃つなんてシステム的には当たりなんだよね。
今のアーカイブスの値段かそれ以上でもスマートフォン版出たら買う自信あります!
と希望的観測ですが今の時代に出せないゲームをゲーマーは現代の技術にこそ追い求める。
革新的過ぎて人間の理解と機械のスペックがついていかない不運の名作もあり、アイデアは良いのに時代が求めていなかったりと求めているときに求めた内容を出すっていうのは難しいですね。
続編が出ないにしてもアストロノーカのような類似作品はなかなかありません。
なんせ農業ゲームは基本的に天候と水、肥料の兼ね合いや村人との交流やイベントなどがメインとなるためなかなか外敵との戦いはありません。
なんせ農業と言えばのんびりライフ!外敵との戦いならRPGやクールなアクションゲーム、トラップならもっといやらしい感じのゲームにするでしょう。
一見交わらない農業+トラップのジャンルを掛け合わせることで生まれた奇跡の組み合わせともいえるゲームです。
しいてアストロノーカと似たゲームがあるとすれば「影牢シリーズ」ですかね…トラップ要素だけ抜き取れば…
やはり農業+トラップはなかなかないですよね~
これしかないならこれをプレイしようぜ!
それでは次もね~