様々な名作作品の数々。
そのどれもとても魅力的な世界観。
漫画、アニメ、実写などその世界観にこだわればこだわるほど我々は思います。
「この世界に言ってみたい」、「探検してみたい」、「体験してみたい」。
しかし、そんな世界こと危険も多く、物語の主人公のように立ち振る舞えなければ死もつきまとうでしょう。
体験だけでもできないかな…
そんな疑似的欲求を叶えるためにゲームは存在しています。
ゲームなら危険なのは自分ではない、でも自分が好きな時に冒険ができる。
今回紹介するレトロゲームは世界的にも有名なあのキャラクターたちとほのぼのライフを楽しめるゲームです。
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・ムーミン谷のおくりもの
ジャンル暮らし体験アドべンチャー プレイ人数1人・ソニックパワード
・ソニックパワード
・2009年11月19日
・Nintendo DS(ニンテンドーディーエス)
・無
・3D描写のため奥行きのある、様々な角度からキャラクターたちとコミュニケーションがとれる。
・ムーミン谷の世界や、家の内装まで原作ファンも納得の再現度でムーミンの暮らしを体験できる。
・アニメ原作を主体に構成された物語。
ストーリー
世界で愛されるムーミンとその仲間たち…
この物語はあなたがムーミンとなりムーミン谷で巻き起こるさまざまな出来事を仲間たちと共に体験します。
ムーミン谷の雪がとける春
ムーミンたちは長い冬眠から目を覚まします
あたたかな春の日ざしにつつまれるムーミン谷でこれからどんな事が起こるのでしょうか?
それでは物語を始めましょう…
ムーミン谷に住んでみたい
そう思った瞬間からあなたはもうムーミン谷の住人です
「ムーミン谷のおくりもの」説明書より
ムーミンとは
※写真はMoomin.comより引用。
ムーミンとは、フィンランドの作家「トーベ・ヤンソン」の小説と絵本、末弟「ラルス・ヤンソン」と共に描いた漫画作品。
私はムーミンの見た目から最初はカバがモチーフだと思っていましたが、主人公のムーミンのフルネーム「ムーミントロール」は伝承に伝わる「トロール」という妖精の一種がモチーフとか。
「トロール」と言えば往々にして「ゴブリン」のように緑で悪い顔してて、「オーク」のように体が大きい、いわゆる醜くゲスいモンスターのことを想像してしまいます。
妖精って言われると途端に表現がマイルドになりますよね。
うんちの妖精とか途端にかわいらしく感じてきますもん。
その他、ムーミン以外にも様々な妖精がムーミン谷に住んでおり、個性的な住人とともに、春夏秋冬を過ごします。
ときには冒険など、のんびりというよりは好奇心に身を任せて生きるキャラクターたちがとても魅力的に描かれているのがこの作品の特徴です。
しかもちょっと哲学的な発言もするので大人でも考えさせられる作品でもあります。
3Dを待っていた!原作ファンならやらない選択肢はない!
本作は3Dで再現されたムーミン谷やキャラクターたちとともにムーミンライフを楽しむことができます。
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3Dなので奥行き、キャラクターの全方向、家の内装など漫画やアニメーションではなかなか見られない角度からムーミンの世界を楽しむことができます。
しかも自分の好きな時に!
ムーミン作品はムーミンのパパが非常に冒険心、好奇心旺盛でそんなパパがいるせいか類は友を呼ぶと言わんばかりに個性的な住人が住んでいます。
また引っ越してくる人々もとても個性的でその度にムーミンたちの物語への幅もどんどん広がってきます。
そもそも、複数の妖精が入り混じるこのムーミン谷の空間は文化が異なる者同士の集落のためか知らないことも多く、ムーミンたちと一緒に新たな発見をしていく作品でもあります。
プレイヤーキャラである主人公の「ムーミントロール」。
その足につけているアクセサリーがとてもキュートなガールフレンドの「フローレン」。
なんかトロールだけあってゴブリン系やオーク、トロール系がよくはめている足枷のようにも見えなくもない。
自由にと孤独を愛するわりには、わりと人付き合いのよい「スナフキン」。
恐らくムーミンたちが冬眠する時期は一人旅に出ているため孤独を味わいつくして、また人恋しさにムーミン谷に帰ってくるからかな?
小さな女の子にしてはうるさい姑さんのようにズバズバ意見をいう「ミイ」。
良妻賢母の本当におおらかで優しい「ムーミンママ」。
回顧録を執筆するほど冒険好きで、体は好奇心で出来ていると言わんばかりの「ムーミンパパ」。
やっぱりムーミンはパパ似かな?
そしてムーミンの友人もやはり好奇心旺盛!ちょっと怖がりでめんどくさいけど優しさを裏に秘めている「スニフ」。
他にも様々な住人が暮らすムーミン谷でなにが待っているのか!楽しみですね!
ムーミン谷では釣りをしたり、花を育てたり、植物採取、宝石集めなどムーミン谷に点在するムーミンシリーズお馴染みのスポットへ出かけることができます。
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収集したものは各図鑑制作担当(キャラクターたちが申し出たもの)に渡すと図鑑に登録してくれます。
この図鑑をコンプリートに力を注ぐだけでもかなり遊べます。
これだけ見ると一見「どうぶつの森?」と思うかもしれない。
確かにどうぶつの森のような収集する楽しみもこのゲームの良さの一つでもあります。
しかし、それではムーミンである必要がありません。
それぞれ仲間たちの会話にはムーミンを突き動かすきっかけが隠されています。
それらを探しにムーミン谷を駆け巡りましょう!
子供向けながら考えさせられる哲学にあふれた個性的なシナリオ
本作はムーミン谷の仲間たちと会話することでストーリーが進行していきます。
なぜならムーミンパパに…
平和ボケしていると言われ…
日記を書くために冒険をしたり事件を起こせというのだ。
ムーミンパパ、冒険はいいけど事件って…
スクープが欲しい週刊誌の悪徳記者みたい!火傷マーク出てるし…
結構危険なこと言ってますが恐らくパパの意図を組んで哲学的に考えると。
ただありふれた日常(平和)を過ごしているより、特別な出来事(事件)、体験(冒険)をするといいよ。
それがお前を大きく伸ばすだろう。それを日記にしなさい。
と自分に似たムーミンの好奇心旺盛な部分を上手く成長させたいと願ってのことだと思います。思いたい…
ちょっと哲学的なのもムーミンシナリオの魅力でもあります。
ムーミンはパパに後押しされ「交流」、「おつかい」、「探検」、「収集」、「冒険」など様々な体験を攻略していきます。
もちろんあなた(プレイヤー)も一緒ですよ!
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物語は一日一日意味があり、一日の終わりにはムーミンが日記で自分の言葉で振り返りを行います。
この日記も何だかほっこりしたりムーミンから見た物語の感想、願望が見られるなかなかにくい演出が盛り込まれています。
そんなほのぼのし平和ながらも好奇心をくすぐるムーミンワールドを体験できるオススメの作品です。
まとめ
優しい人も、怖い人も。
怒った人も、悲しんでる人もムーミン谷ではみんなが気にかけてくれます。
こういった集落の横のつながりは物語や冒険の幅を広げています。
現代社会、普段は私を含めて縦のつながりを強いられ、日々疲弊する私たちにとってこの繋がりは癒し、微笑ましく、眩しい宝物のようです。
こんなつながりを持ちたいと思いつつ、いざそのように接せられるとなかなか受け入れがたい現代。
同じ住人を信用し、信頼して生きていかなくても物が手に入る時代。
「誰かにたよる」ことが上手くいかないことをムーミンたちは自然とできていて感心する今日この頃。
本作は自分にないものが見つかる。
まさに「自分を見つめなおす」、『ムーミン谷から私たちへのおくりもの』のような作品でした。
それでは次もね~