本来同じ種族ではないと生殖できないのでいわゆるハーフといわれる種族間でも別の地域の気候などに対応した種族の違いしかない。
別種族の混血でどんな生物が生まれるんだろう。
そんなファンタジーの世界の話しは遺伝子操作とかしたらできるんだろうか?
今回紹介するレトロゲームはそんな人間と天狗との間に生まれた子の復讐劇を描くシューティングゲームです。
クリックすると拡大します
・HOMURA(ほむら)
ジャンルシューティングゲーム プレイ人数1人・タイトー
・スコーネック
・2005年(AC版)
・2005年12月1日(PS2版)
・2006年11月30日(PS2版:ベスト版)
・2012年3月29日(NESiCAxLive版)
・アーケード(AC)
・PlayStation2(プレイステーション2)
・NESiCAxLive(ネシカ クロス ライブ)
・無
・戦国時代の雰囲気漂う和風シューティングが楽しめる。
・和風シューティングならではの敵の戦略的攻撃が演出されている。
ストーリー
時は戦国時代
「天星為魂」と言う
天界の宝物ながらも触れてはならないと禁止された宝珠が一人の天狗によって盗まれてしまった。
天星為魂を奪取した天狗は徳川家康を眩し操ることになり、天星為魂によって大きな力を得た徳川家康は大阪城を侵略、占領して絶対的な位置を据える。
天界では徳川家康の手に入った天界為魂を取り戻すため各一族の委員たちが集まった…
そのなか天狗一族上級委員である「天幽昇至」が提案を提示する。
それは罪囚「焔」を利用するということであった。
他の委員たちの反発があったが、焔だけがこの仕事ができる理由があった。
「彼の身の中に流れる人間の血が天星為魂の邪念に影響を受けない」
「HOMURA」説明書より
混血天狗系シューティングゲーム
本作は和風な世界観で戦国時代の日本を模した設定となっています。
和風設定でいくと「式神の城」のようにお札を使ったり巫女さんだったり?
それとも「戦国エース」や「戦国ブレード」のように武士や坊主?
和風だから忍者とか?
いやいや今回の主人公は人間と天狗の混血である「焔」という天狗の力を宿した人間を操作して攻略します。
母の仇である本作の首謀者「徳川家康」をうつ物語。
徳川家康がボスっていうのが珍しいですね。
この時期だと織田信長や別の猛将などがボスとなる所ですが鳴くまで待とうホトトギスの家康がこんな積極的なのは珍しい。
開発者は歴史的データを確認したか分かりませんがそれほど歴史的データには家康の内に秘めた野心をこのような形で表現したのでしょうか。
ただこの作品「天狗の力で黒幕を暴け」とありますが天狗らしい能力というのは正直あまり出てこないように思います。
シューティングゲームでいうところの敵を一掃する「ボム」などのエフェクトが特殊能力っぽいところとかシューティングゲームだから飛行するために天狗の羽で人間が飛んでるみたいなところが天狗っぽいぐらいで他は天狗じゃなくてもよいところばかりです。
私の天狗の認識が薄いだけかもしれませんが、天狗といえば葉っぱで風を起こすとか…
私のイメージは山の神の天狗で本作はわりとカラス天狗よりのデザインですね。
本作の特徴は戦国時代という背景から刀を軸にした「抜刀システム」や「斬撃」などが独自のシステムとして攻略のポイントにもなります。
「抜刀システム」は攻防一体の攻撃技で敵弾をはじき返し反撃弾で攻撃する技です。
そして抜刀とコンボで敵に直接攻撃を当てると斬撃「奥義・雷撃斬」が発動します。
更にザコ敵を必ず倒すことができるダッシュ攻撃「奥義・七閃斬」を発動することができます。
こうしたコンボ攻撃で敵弾をはじき返しながら緊急ではボムや奥義を使い敵を一掃する。
攻防一体の攻撃に見えて実は防御寄りでボスへの攻撃手段として有効なのは通常ショットぐらいです。
避けてはじいてたまにボム、あとはひたすら通常ショットで応戦。
そのためなかなかに難易度が高いです。
ステージ1:大阪城
ステージ2:伊賀町の森
ステージ3:邪念の神社
ステージ4:地獄の江戸
ステージ5
本作は1~3ステージまでルート分岐が存在しそれぞれのルートで違った敵配置など楽しめますがそれによるボスの変化などは特にありません。
その点はステージ数も少ないのでボリューム的には残念だったかなと思います。
また「ギャラリーモード」以外に特に家庭用移植での追加要素もないため物足りない点もあるかもしれません。
しかし、ボス「服部半蔵」など忍者ならでは暗雲に隠れ暗闇から弾を打ち込んでくるなど和風ならではの工夫も見られます。
戦国時代といえど陰陽術のような不思議な力がテーマになっているため主人公も天狗という特殊な存在でないとこの任務もやり遂げられないという設定にも説明がつきます。
まとめ
NESiCAxLive(ネシカ クロス ライブ)での稼働ということもあり一つの筐体で複数のゲームが収録されておりどうしてもプレイ数が人気ゲームや有名作品に分散されてしまうため本作の認知度は低く中古ショップでもあまり見かけないですね。
それほど突拍子もないプレミア作品ではないのですが本当に見かける機会が少なくこうして記事として取り上げることサイトも稀なんじゃないかと思うぐらいあまり認知されていない作品です。
確かに陰湿な雰囲気や和風からちょっと外れた演出、画面が暗く背景が見にくくキャラクターもはっきりしないなど見栄えに関しては確かに賛否両論あるところです。
それでもキャラクターデザインは悪くないので続編があればなんて思いますがあまり振るわなかった作品で更に開発は韓国の企業ということもありアナウンスや続編の望みは薄そうです。
ゲームは個人間の作業じゃない企業単位の制作なので実験的な作品を作成し続編で改善策を作るなんてことがなかなかできないのであと一歩の作品が埋もれてしまうのは残念ですね。
ベスト盤まで発売されたのでコアユーザーにはある程度目新しさはあり評価されたのかもしれませんがシューティングゲームはなかなか評価されにくい作品ですね。
それでは次もね~