「テラフォーマーズ」。
バグズ手術を受け昆虫の能力を得た人類。
昆虫を人間サイズにしたら彼らはどの位の力を秘めているのか。
そんな夢物語の「もしもこうだったら」で大ヒットした漫画があります。
そんなテラフォーマーズよりさかのぼること20年。
昆虫人間を題材にしたアクションゲームがゲームセンターで産声をあげました。
今回紹介するゲームは自然を愛し姫を愛する昆虫人間の物語。
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・ラギ(RAGUY)
ジャンルアクションゲーム プレイ人数1~2人・ADK(AC版、NG版、NGCD版)
・D4エンタープライズ(Wii版)
・ハムスター(PS4版、Xbox1版、Switch版)
・SNK(ネオジオミニ版)
・ADK
・1991年3月14日(AC版)
・1991年7月1日(NG版)
・1994年10月31日(NGCD版)
・2007年10月23日(Wii版:バーチャルコンソール)
・2017年9月7日(PS4版、Xbox1版、Switch版:アケアカNEOGEO)
・2018年7月24日(ネオジオミニ版)
・アーケード
・NEOGEO(ネオジオ)
・NEOGEO CD(ネオジオCD)
・NEOGEO mini(ネオジオミニ)
・有
・アケアカNEOGEO
・選択肢のシュールさが笑えるマルチシナリオ・エンディング分岐が楽しい。
・大小変化する主人公を使い分けてステージ攻略を行う技術だけではなく特性を活かした攻略。
・芸の細かいグラフィック、演出が光り独特の世界観を彩っている。
ストーリー
惑星ラギは昆虫人間(インセクタリアン)の住む美しい星であった。
しかし、数年前他の天体からダルマ一族が来てからというもの環境は破壊され、汚染の一途を辿っていった。
そうした中、一人の少年が立ち上がった。彼の名はブルー。ラギの格闘技・葉術の使い手である。
彼はラギ王家の第二王女ファアを秘かに思っていた。そのファアが日に日に進む汚染によって病に伏してしまったのだ。
行け、ブルー。ラギの自然を奪うダルマ一族を倒すのだ!
ダルマ帝国の母星は、すぐれた科学力を待ちながら汚染によって滅亡してしまっている。
その為ダルマ一族は宇宙を流浪する事になった。そんな矢先に目をつけられたのが惑星ラギであった。
ダルマ一族の長ダルマ帝王はラギを我が手に入れようと侵入命令を下す。
「ラギ」説明書より
丁寧だけど昆虫要素が結構皆無な設定を途中で忘れたゲーム
本作昆虫人間が主人公だから昆虫の能力をふんだんに使ったアクション。
ホバリングとかアーマーがキャストオフしちゃったり…とか…は…
しません!
強いていうなら「体の大きさが変化させられること」です。
マリオシリーズのような横スクロールアクションの本作ですがマリオと差別化しているところは大きさによって攻略に変化を持たせることができることです。
小さくなればそれだけ小回りが利くようになり狭い場所も通れるようになります。
旧作マリオは一律で小も大も通れる場所は同じなためこれだけですが大きなゲーム性の違いを生み出しています。
攻撃は出来なくなりますが移動スピードやジャンプ能力が向上する小形態と攻撃型の大形態を使い分けての攻略はゲーム性と戦略にメリハリが生まれています。
マリオだと小回りが利きすぎて細かい操作が必要なステージは失敗も多いですがラギでは大形態に切り替えることで小回りは聞かないものの精密で確実な操作ができるようになりステージ攻略の幅が広がっています。
本作主人公は「葉術」と呼ばれるラギの間で伝わる格闘技の使い手。
葉っぱを叩きつけるとソニックブームな風がおき敵を攻撃することができます。
また葉っぱで叩きつけると敵がひっくり返り、持ち上げて投げることができます。これはアリやカブトムシっぽいかな?
しかし、昆虫ながらも水中を泳げたりと割と昆虫だけど人間のこんなことができる!という要素に重点をおいているためか主人公自身の昆虫要素は薄いように思う。
しかし、世界観がカラフルでまるで昆虫図鑑を眺めているような宝石のようにキラキラした背景が広がっています。
私は虫苦手ですがワクワク感という意味では十分に本作の世界観の意図は伝わってくるようです。
ステージ構成は4ステージと一見少なそうに見えるがステージごとにボリュームがあり様々なギミックが登場してプレイヤーを楽しませてくれます。
道中アイテムやラギ世界通貨である「フラワー」入手できます。
フラワーを使用することで「シェーイ」のアイテムショップで買い物することができます。
なぜか一定時間経つと店を追い出されます。アーケード用の交代をスムーズにする配慮なのかダルマ一族に見つかるという建前で隠れている以上「見つかるから早く出ていきな!」なのか。
昔のおばちゃんみたいですね。「何も買わない冷やかしなら帰っとくれ!」ってね。
ショップでは道中でなかなか手に入らないものもあるので攻略を有利に進めるために積極的に使いましょう。
それにしても「シェーイ」はグラマーなのに声がガチャガチャのおばさん声。「いらっじゃい!」って…
何だかどこかで見た事のあるステージや敵が出てくるがそれはご愛嬌。
敵を倒す要素はマ〇オみたいだったりステージやボスがロッ〇マンぽかったりとどこか似ている様子。
最後のステージゴールのツリーに抱き着くのなんて完全にマリオだかんね!
あっ言っちゃった…
男ブルーは冒険で様々な決断を迫られるマルチ展開!その先に待ち構えるエンディングとは…
様々な作品のオマージュに見えてしまうラギ。
でもラギならではの要素もありますよ!
横スクロールアクションでは珍しいマルチエンディング方式でそれほど選択肢は多いわけではありませんが、一つ一つがシュールで面白いものばかりです。
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道中で空気を読まずに戦いを挑んでくるブルーのライバル「レッド」。
てめー今世界の危機と姫の命がかかってんのにかまってられるか!…とはいえず付き合ってあげちゃったりするわけですが…
こうなったらかませ犬として処理してやるぜ!
それにしても主人公がブルーで本来主役色のレッドがかませ犬なんて可笑しいですね!
しかも選択肢によってこうなったよという結果がテキストだけではなくドットグラフィックでちゃんと再現されているとことが芸が細かい部分です。
エンディング分岐なんかは「こんなパターンまで!」と驚く展開も用意されているのでそれはご自身でプレイして確かめてください。
ネタバレするにはもったいない!
こんなボスの威嚇にもちゃんと応える主人公。
ゲームでは無言で問答無用に敵に立ち向かう主人公ばかりなので昆虫人間と言いつつ大変人間味が溢れる主人公です。
主人公だけではなく意外と他のキャラクターも個性的で急に辛辣なセリフが飛び出したりします。
私が印象的だったのがボス戦後お礼にとアイテムをくれる関西弁の昆虫人間ですが助けてもらったのにくじ形式でちょっとケチな感じが垣間見えます。
スカやって助けるんじゃなかった…というかボス倒すと勝手に助けられてますが…
しかし、当たりが出ると強力なアイテムも手に入るのでいちいち目くじらたてない!
まとめ
昆虫を題材にしたゲームは少ないのもありますが単純に人によっては気持ち悪いゲームだと思います。
海外のゲームのモンスターなんかクモが多いからホラー並みにビビるもんです。
本作はいかにユーザーフレンドリーに努めるか考えた時に他作品のオマージュや見栄えではなくあくまで昆虫の特性を取り入れることに集中したのでしょう。
昆虫は一昔前のムシキングのヒットなど子供にも人気のジャンルではある。
しかし、私もそうですが昆虫に慣れ親しめるのは幼少期か幼少期から大人にかけてずっと昆虫好きだった人に人気です。
大体は理性が発達したり思春期辺りにその見た目とはいまわる恐怖で見るのも嫌になるでしょう。
そういう意味で昆虫を題材にしたゲームはいかにフレンドリーで親しみやすく制作できるかが重要なのではないかと感じました。
ラギはその意味であれば非常に親しみやすいゲームです。
ネオジオミニも発売されましたしアーカイブス化もされ再度遊べる環境ができた今だからこそおすすめしたい作品です。
それでは次もね~